「ルノー カングージャンボリー2023」の会場から
2023.11.03 画像・写真世界最大の「カングー」ファンの祭典である「ルノー カングージャンボリー」が、今年も山梨県の山中湖畔にある「山中湖交流プラザ きらら」にて開催された。
コロナ禍以降2回目の“リアル開催”となったが、残念なことに当日は激しい雨に襲われた。それでも全国各地から1350台のカングーが集結。カングー以外の車両も含めると1502台もの来場を記録するなど、前回より減少とはなったものの、それでも多くのファンが集い、イベントは盛り上がりを見せた。
今回はスペシャルゲストとして、軽商用車部門のトップであるハインツ・ユルゲン・レーヴ上級副社長をはじめとした本国ルノーの関係者もフランスより来日。会場内を歩いて回り、日本でのカングー人気を目の当たりにして大感激した様子だった。そのため、上機嫌となったレーヴ上級副社長が明かした今後の展開の一部は、実はフライング気味の発表だったようで、関係者が慌てるシーンも……。
恒例の“ファンへのプレゼント”として行われる秘密の新車公開では、限定車「ヴァリエテ」に加え、なんと世界初公開されて間もないロングボディーの「グラン カングー」も披露。驚いたことに、その場でグラン カングーの日本導入まで予告されたのだ。これまで5人乗り仕様しか選べなかっただけに、大人数での移動を希望するファミリー層や、多くの荷物を積んでアウトドアなどを楽しもうというユーザーには、うれしいニュースとなったようだ。
もうひとつのステージともいえる“カングー駐車エリア”では、例年同様に、オーナーによるフリーマーケットを開催。文字どおりの意味で“足もとが悪い”なかでも、ファン同士の交流が盛り上がっていた。居並んだクルマのなかには2023年に納車が開始された3代目となる新型カングーの姿もちらほら見られ、同車の登場が乗り換えや新たなファンの獲得につながっていることを実感させた。それと同様に存在感を示していたのが、小ささとかわいいデザインで愛された初代モデルだ。近年は参加台数の減少を強く感じており、今年も確かに少数派であることには変わりなかったが、キレイな個体が増えた印象なのだ。“デカングー”と呼ばれ、大きさとゆるキャラデザインで成功を収めた2代目とも、上級移行を果たした3代目とも異なる価値観が見直されているのではないだろうか。そんな初代が今後も元気に走り回れるよう、ルノーにはユーザーサポートも期待したい。
それでは、世界最大規模の公式イベントながら、あり得ないゆるさを誇るのんびりファンミーティングの模様を写真とともにお届けしよう。
(文と写真=大音安弘)
◆ギャラリー:ルノー・カングー ヴァリエテ/グラン カングー
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1/32晴れの日なら富士山の眺めも最高な「山中湖交流プラザ きらら」だが、残念ながらこの日は雨。それでも全国各地から、1350台の歴代「ルノー・カングー」が集結。その他の車両も含めると、車両総数は1502台にも上った。
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2/32前日の雨により、参加者の出足は例年よりスローペースに。それもあって、12時くらいまでは来場する「ルノー・カングー」の列が途切れることはなかった。
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3/32例年なら日よけのための小型テントであふれるステージ前も、今年は傘でにぎわう状態に。雨のために座ることができず、スタンディングでのステージ観覧となったが、常に多くのファンであふれていた。
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4/32今年のステージMCは、ともにルノー車オーナーである安田大サーカスの団長安田さん(写真向かって中央左)と、モータージャーナリストの竹岡 圭さん(同中央右)が担当。軽快なトークでステージを盛り上げた。
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5/32オープニングでは、開催地である山中湖村の高村正一郎村長が、悪天候のなかで今年も山中湖を尋ねてくれた参加者たちに感謝を伝え、歓迎した。
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6/32主催者を代表してあいさつする、ルノー・ジャポンの小川隼平代表取締役社長。悪天候をものともせずに集まった多くの参加者に感謝を示しつつ、新型「ルノー・カングー」の納車に時間がかかってしまったことを謝罪。現在は、順調に納車が進んでいることを明かした。
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7/32サプライズゲストとして、「カングー」を含むルノーの小型商用車部門の責任者であるハインツ・ユルゲン・レーヴLCV部門上席副社長(写真向かって右)が登壇。初参加となる「カングージャンボリー」の盛り上がりに感激し、「心が温かくなった」と述べた。
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8/32レーヴ上級副社長がサプライズとして用意したのが、2023年9月に発表されたばかりの新型「グラン カングー」だ。予想外のお披露目に、ステージ前に集まったファンも驚いていた。
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9/32フランス本国から駆けつけてくれた、LCV部門セールス&マーケティング ダイレクターのティエリー・プランテジュネさん(写真左端)と、プロダクトマネジャーのフローラン・ピシュロさん(同右端)があいさつ。日本で「ルノー・カングー」を愛するファンに向け、感謝の言葉を贈った。
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10/32こちらもサプライズとして公開された限定車「ヴァリエテ」。「ルノー・カングー」といえば色を楽しむ特別仕様車「クルール」シリーズが有名だが、今回はカングーの持つ多様性に注目し、ギアとしての魅力にフォーカスした仕様にしたという。
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11/32フランスから来日した「ルノー・カングー」関係者による記念セルフィー。会場の盛り上がりと個性豊かなカングーたちに感激したようで、終始笑顔でこのクルマについて語ってくれた。
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12/32オープニングステージの後は、恒例となったテレビ番組『クルマでいこう』の公開収録を実施。番組MCは、自動車ジャーナリストの岡崎五郎さんと藤島知子さん。番組では、サプライズ公開された2台の「カングー」が紹介された。
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13/32メインステージでは、お楽しみ抽選会も実施。当選者は、安田大サーカスの団長安田さんから賞品を受け取ることができた。
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14/32東京を拠点に活動する壁画アートカンパニー「OVER ALLs」が、ライブペイントを実施。彼らの相棒である新型「ルノー・カングー」のボディーには、早速かっこいいステッカーチューンが施されていた。全国各地で壁画を制作する彼らは、先代よりカングーを愛用しているという。
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15/32「OVER ALLs」によるカングーアートが完成。その出来栄えに記念写真を撮る参加者も多かった。
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16/32フランス菓子の名店「ピエール・エルメ・パリ」の25周年を記念して、2023年10月にルノー・ジャポンがプレゼントしたオリジナルデコレーションの「カングー」。マカロンデザインのかわいさが、子供たちにも好評だった。
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17/32これも「カングージャンボリー」の恒例となった、「ピエール・エルメ・パリ」のチャリティーマカロン。すっかりイベントの名物となっており、雨に見舞われた今年も、おいしいマカロンに長蛇の列が生まれていた。
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18/32移動販売車による物販も、このイベントの楽しみのひとつ。出展者のなかには「ルノー・カングー」を愛用している店も多い。こちらのおしゃれなお店では、オリジナルのパイナップルケーキが提供されていた。
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19/32歩き回れば、おなかがすく。そんな来場者の胃袋を満たしてくれるのが、こうしたフードの移動販売車だ。笑顔で撮影に応えてくれたこちらのお店では、「ルノー・カングー」のラゲッジスペースでホットサンドを焼いていた。
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20/32MCとして参加していた安田大サーカスの団長安田さんの愛車も展示。MT派ということもあり、2代目の特別仕様車「カングー リミテッド ディーゼルMT」を愛用している。
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21/32“カングー鑑賞会”の会場となる駐車エリアでは、傘を差しつつも多くの人が行き交う姿が見られた。全面芝生となる会場の足元は、ご覧のとおり。次回も開催日が雨の予報なら、参加する皆さんには長靴の持参をお勧めする。
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22/32例年は、参加者の「ルノー・カングー」を見学しつつ散策を楽しめるフリマブースも、今年は雨に苦労の様子。しかし誰もが大型テントやテーブルなどを持参しており、あらためてカングーの積載力の高さを実感した。
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23/32フランスからメディアも来日しており、「YOUは何しにカングージャンボリーへ?」的な突撃取材を実施。日本語でのサポートもなく、「英語かフランス語で!」というリポーターのムチャぶり(?)に、一生懸命に応じていた「カングー」ファンの皆さんの頑張りに、ルノー・カングーへの愛を感じた。
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24/32駐車エリアを散策していると、見事に3世代が並んでいた。やはり、初代と比べると2代目、3代目は大きい。デビュー時は大型化が賛否を呼んだ2代目の“デカングー”だが、初代の愛らしい雰囲気をしっかり受け継いでいたことが、成功のカギだったのかも。
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25/32ルノー・ジャポンがサポートするプロバスケットボールチーム「横浜エクセレンス」は、会場でフリースローチャレンジを実施。プロ選手からの指導が受けられるのが魅力なのだが、今回は雨天のため、チャレンジする人は少なめ。それでも小雨となった際に挑戦した女の子は、見事なシュートを決めていた。
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26/32降雨量の多さから、駐車スペースには大きな水たまりも出現。特にトラブルはなかったが、クツの浸水に困った人は多かったようだ。
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27/32ペット連れで参加できるのも「カングージャンボリー」の魅力のひとつ。そのため、会場にはドッグランも併設されている。以前には、オウムを連れてきたオーナーさんにも出会い、驚かされた。
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28/32駐車エリアを盛り上げるべく、会場には“カングーDJ”が登場。富士山のふもとが地元という「DJ saopanic」(愛称:さおぱに)さんが、来場者からのリクエストを交えつつ、楽しく熱い音楽をお届けしていた。……よく見れば、そのブース内でノリノリだったのは、なんとルノー・ジャポンの小川社長だ!
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29/32ここのところ激減の傾向にあった初代「ルノー・カングー」。依然として少数派には変わりないが、今回はきれいな個体の参加台数が増えた印象。2代目以降が大型路線へとシフトしたことで、小さい初代の魅力が見直されているのかもしれない。
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30/32午後になると雨も収まり、雲の切れ目から青空がのぞくように。雨から解放された参加者たちは、それまでの時間を取り戻すように積極的にまわりとの交流を楽しんでいた。
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31/32グレーの専用色をまとった限定車「ヴァリエテ」。その発売記念として、米国のシューズブランド「Danner」とコラボしたオリジナルブーツや「Danner」のロゴ入りシートカバーも販売されるという。
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32/32アンベール後は、ステージ前に展示された「グラン カングー」。導入予告がされたこともあり、多くの来場者が鑑賞や撮影を楽しんでいた。きっと帰り道の車内は、グラン カングーへのアップグレードはあり? それともなし? そんな話題で盛り上がったことだろう。