フェラーリ296GTS(後編)
2024.01.25 あの多田哲哉の自動車放談 フェラーリの新型スーパースポーツ「296GTS」に、元トヨタのエンジニア、多田哲哉さんが試乗。他のハイパフォーマンスカーと比べても際立つ、“跳ね馬ならではのすごさ”を語る。リッチの心をがっちりキャッチ
フェラーリ296GTSのコックピットに座って観察するこの日の多田さんは、苦笑まじりのタメ息が多かった。
「まるで宇宙船みたいな操作系ですね。その機能を覚えるだけでも大変でしょうし、すごすぎて私のような凡人には評価不能です(笑)。シフトはもちろんスイッチ式ですが、そこのデザインは昔のシフトゲートを模しているんですね。本当はこういう小技は日本メーカーの得意なところだったんだけれど、今ではすっかり逆転してしまいました」
フェラーリといえば、長年の宿敵であるランボルギーニをはじめ、マクラーレンなどの新興勢力や、アストンマーティンやマセラティといった復興組(?)が出てきても、トップブランドとしての地位は揺るぎない。
「ほかのブランドと比較しても、フェラーリは富裕層の心をつなぎとめる術にたけているんだと思います。それは具体的なクルマづくりについてもいえますが、絶えることなく続いてきた伝統と歴史も欠かすことはできません」
「フェラーリを買うような富裕層には、必ずといっていいくらい口の悪い知人がいます(笑)。そういう知人に『こんなの環境に悪いだろう』と言われてもちゃんと言い訳が立つようにこのクルマはできています。まさに鉄壁」
……そう多田さんが評する296GTSは、知っている人も多いように、プラグインハイブリッド車である。3リッターV6ツインターボと8段DCTの間には最高出力167PS、最大トルク315N・mのモーターを内蔵。モーターのみでも最高135km/h、最長25km程度のEV走行が可能という。
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