「シティ ターボII」の現代版!? ホンダの「スーパーONE」(プロトタイプ)を試す

2025.11.06 エディターから一言 渡辺 慎太郎
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2026年発売の「スーパーONE」にいち早く乗る

ホンダは秋口になるとほぼ毎年、「技術ワークショップ」を開催してくれる。ホンダの開発分野におけるさまざまな進捗(しんちょく)状況を公開してくれる催しで、われわれにとっては情報のアップデートの場として大変重宝する。2025年はジャパンモビリティショー(JMS)の会期中だったにもかかわらず栃木の試験場に招いてくれて、JMSで初公開したばかりのモデルの試乗まで用意してくれた。

JMSのホンダブースは、「ホンダ0シリーズ」の3兄弟や再使用可能な「ホンダ・サステイナブルロケット」など、多彩な出展物で埋め尽くされていたが、「Super-ONE Prototype(スーパーONE プロトタイプ)」も注目を集めたモデルのひとつだった。これは軽自動車の「N-ONE e:」をベースに前後のオーバーフェンダーを架装したもので、2026年から日本のみならずアジアや英国での販売を予定しているという。往年の「シティ ターボII」をちょっと想起させるこれが本当に発売されるの? という市場の疑心暗鬼を払拭させる目的もあったのかもしれない。ワークショップのプログラムには「試乗」が組み込まれていた。

スーパーONE プロトタイプのオーバーフェンダーはオプティカルチューンではなく、前後トレッドの拡大による操縦安定性の向上という機能性も備えている。また、電気自動車ならではの、ソフトウエアによるパワートレイン特性の改変により、専用の「BOOST」モードを設定。出力をアップしてBEVのパワートレインのポテンシャルを余すことなく引き出すという。加えてこのモデルの最大の特徴は、仮想有段シフト制御とアクティブサウンドコントロールの連動による、トランスミッションを備えたエンジン車を運転しているかのような演出にある。

ホンダがメディア向けに実施した技術ワークショップに参加。今回の目玉はジャパンモビリティショー2025で披露したばかりの「スーパーONE」(プロトタイプ)の試乗だ。
ホンダがメディア向けに実施した技術ワークショップに参加。今回の目玉はジャパンモビリティショー2025で披露したばかりの「スーパーONE」(プロトタイプ)の試乗だ。拡大
こちらはDセグメント以上の大型車向けの次世代ハイブリッドシステム。V6エンジンを横置きで搭載し、後輪は独立したeAxleで駆動する。
こちらはDセグメント以上の大型車向けの次世代ハイブリッドシステム。V6エンジンを横置きで搭載し、後輪は独立したeAxleで駆動する。拡大
中央にあるのは大型のハイブリッド用バッテリー。妙に厚みがあるのはラダーフレームの間にぶら下げて搭載するような想定だからとのこと。
中央にあるのは大型のハイブリッド用バッテリー。妙に厚みがあるのはラダーフレームの間にぶら下げて搭載するような想定だからとのこと。拡大