-
1/16
-
2/16旧中島飛行機の太田工場と三鷹工場が製造したスクーター「ラビット」。当初のモデルは135ccの単気筒エンジンを搭載し、車輪には双発爆撃機「銀河」の尾輪が流用された。
-
3/16平和の象徴である“ハト(Pigeon)”という車名を持つ「シルバーピジョン」。米サルスベリー社の「モーターグライド」というモデルをベースに開発された。
-
4/16「ホンダA型」補助エンジンを搭載した自転車。当初は無線機用発電機を流用していたホンダだが、在庫の払底に際して自社製エンジンを開発。これが「ホンダ」の名を冠した初めての製品となった。
-
5/161947年製「ダットサン・トラック」(2225型)。戦後にトヨタやダットサンが生産したトラックは、高額なうえに数が限られており、広く普及するには至らなかった。
-
6/16東洋工業が戦前に製造していた「GA」型三輪トラック。戦後、庶民にいち早くモビリティーを提供したのは、戦前からこうした製品を手がけていた東洋工業やダイハツなどだった。
-
7/161957年に登場した軽規格のオート三輪「ダイハツ・ミゼット」。安価で乗りやすく、当時の“軽免許”でも運転できることから大ヒットを記録。他の小規模メーカーの製品は淘汰(とうた)されてしまった。
-
8/16「ミゼット」は1959年に丸ハンドルを持つ「MP」型にフルモデルチェンジ。後に鉄製のルーフを持つモデルが登場し、快適性や実用性が大幅に改善された。
-
9/16ツートンのカラーリングが目を引く東洋工業の「K360」。2代目「ダイハツ・ミゼット」と同じく1959年に登場し、およそ10年にわたり販売された。
-
10/161955年に登場した「スズライト」。スズキが初めて市場投入した四輪車で、乗用車としての居住性や、積載性、動力性能など、さまざまな面において実用に耐えうる初の四輪軽自動車となった。
-
11/161958年に登場した「スバル360」。画期的な設計により、ライバルを上回る高い動力性能と居住性のよさを実現した。
-
12/16「スバル360」の開発を主導した技術者の百瀬晋六(1919-1997)。モノコックボディーの積極的な採用など、彼の自動車の設計には、航空技術者だった頃の経験が遺憾なく発揮されていた。
-
13/16「スバル360」は丸みを帯びたデザインから“てんとう虫”の愛称で親しまれた。(写真はプロトタイプ)
-
14/16サスペンションやパワートレインのミニマム化により、「スバル360」はコンパクトでありながら無理なく4人乗車が可能な車内空間を実現していた。
-
15/16エンジンは356ccの空冷2ストローク直列2気筒で、車体の後方に搭載された。
-
16/16オープントップの「コンバーチブル」に積載性重視の「コマーシャル」、商用バンの「カスタム」と、さまざまなモデルがラインナップされた「スバル360」。1968年に「ホンダN360」が登場するまで、長らく販売台数ナンバーワンの座を守り続けた。写真はパワフルなエンジンを搭載したスポーティー仕様の「ヤングSS」。

鈴木 真人
名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。
自動車ヒストリーの新着記事
-
第105回:資本主義のうねりを生んだ「T型フォード」
20世紀の社会を変えた大量生産と大量消費 2021.7.21 世界初の大量生産車となり、累計で1500万台以上が販売された「T型フォード」。このクルマとヘンリー・フォードが世にもたらしたのは、モータリゼーションだけではなかった。自動車を軸にした社会の変革と、資本主義の萌芽(ほうが)を振り返る。 -
第104回:世界を制覇した“普通のクルマ”
トヨタを支える「カローラ」の開発思想 2021.7.7 日本の大衆車から世界のベストセラーへと成長を遂げた「トヨタ・カローラ」。ライバルとの販売争いを制し、累計販売台数4000万台という記録を打ち立てたその強さの秘密とは? トヨタの飛躍を支え続けた、“小さな巨人”の歴史を振り返る。 -
第103回:アメリカ車の黄金期
繁栄が増進させた大衆の欲望 2021.6.23 巨大なボディーにきらびやかなメッキパーツ、そそり立つテールフィンが、見るものの心を奪った1950年代のアメリカ車。デトロイトの黄金期はいかにして訪れ、そして去っていったのか。自動車が、大国アメリカの豊かさを象徴した時代を振り返る。 -
第102回:「シトロエンDS」の衝撃
先進技術と前衛的デザインが示した自動車の未来 2021.6.9 自動車史に名を残す傑作として名高い「シトロエンDS」。量販モデルでありながら、革新的な技術と前衛的なデザインが取り入れられたこのクルマは、どのような経緯で誕生したのか? 技術主導のメーカーが生んだ、希有(けう)な名車の歴史を振り返る。 -
第101回:スーパーカーの熱狂
子供たちが夢中になった“未来のクルマ” 2021.5.26 エキゾチックなスタイリングと浮世離れしたスペックにより、クルマ好きを熱狂させたスーパーカー。日本を席巻した一大ブームは、いかにして襲来し、去っていったのか。「カウンタック」をはじめとした、ブームの中核を担ったモデルとともに当時を振り返る。
新着記事
-
NEW
トヨタ・カローラ クロスZ(4WD/CVT)【試乗記】
2025.9.10試乗記「トヨタ・カローラ クロス」のマイナーチェンジモデルが登場。一目で分かるのはデザイン変更だが、真に注目すべきはその乗り味の進化だ。特に初期型オーナーは「まさかここまで」と驚くに違いない。最上級グレード「Z」の4WDモデルを試す。 -
NEW
「日産GT-R」が生産終了 18年のモデルライフを支えた“人の力”
2025.9.10デイリーコラム2025年8月26日に「日産GT-R」の最後の一台が栃木工場を後にした。圧倒的な速さや独自のメカニズム、デビュー当初の異例の低価格など、18年ものモデルライフでありながら、話題には事欠かなかった。GT-Rを支えた人々の物語をお届けする。 -
NEW
第84回:ステランティスの3兄弟を総括する(その2) ―「フィアット600」からにじみ出るデザイナーの苦悩―
2025.9.10カーデザイン曼荼羅ステランティスの未来を担う、SUV 3兄弟のデザインを大総括! 2回目のお題は「フィアット600」である。共通プラットフォームをベースに、超人気車種「500」の顔をくっつけた同車だが、その仕上がりに、有識者はデザイナーの苦悩を感じ取ったのだった……。 -
スポーツカーの駆動方式はFRがベスト? FFや4WDではダメなのか?
2025.9.9あの多田哲哉のクルマQ&Aスポーツカーの話となると「やっぱりFR車に限る」と語るクルマ好きは多い。なぜそう考えられるのか? FFや4WDでは満足が得られないのか? 「86」や「GRスープラ」の生みの親である多田哲哉さんに聞いた。 -
ホンダ・レブル250 SエディションE-Clutch(6MT)【レビュー】
2025.9.9試乗記クラッチ操作はバイクにお任せ! ホンダ自慢の「E-Clutch」を搭載した「レブル250」に試乗。和製クルーザーの不動の人気モデルは、先進の自動クラッチシステムを得て、どんなマシンに進化したのか? まさに「鬼に金棒」な一台の走りを報告する。 -
MINIジョンクーパーワークス コンバーチブル(FF/7AT)【試乗記】
2025.9.8試乗記「MINIコンバーチブル」に「ジョンクーパーワークス」が登場。4人が乗れる小さなボディーにハイパワーエンジンを搭載。おまけ(ではないが)に屋根まで開く、まさに全部入りの豪華モデルだ。頭上に夏の終わりの空気を感じつつ、その仕上がりを試した。