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2/232021年11月に世界初公開された「フェラーリ・デイトナSP3」。往年のアイコニックなモデルをオマージュしたデザインをまとう「イーコナ」シリーズの、第3弾のモデルにあたる。
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3/23「330P3/4」や「312P」「350Can-Am」など、往年のスポーツプロトタイプに着想を得てデザインされたインテリア。スポーツカーとしての機能性を追求する一方、ダッシュボードを広く見せる意匠を取り入れるなど、乗員がくつろいで過ごせる空間とすることにも留意した設計となっている。
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4/23航空機にも使用されるT800カーボンファイバーが用いられたコックピットタブをはじめ、車両骨格はいずれも軽量・強靭(きょうじん)なカーボンファイバーで構成されている。
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5/23販売に際しては、フェラーリにとって最上位の顧客やコレクター、アンバサダーだけに声がかけられたという。生産台数599台は、すでに完売している。
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6/231960年代のスポーツプロトタイプをデザインのモチーフにした「デイトナSP3」。車名の“デイトナ”は、1967年の世界スポーツカー選手権において、フェラーリが表彰台を独占したアメリカのサーキットに由来する。
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7/23リアミドに搭載される6.5リッターV12自然吸気エンジン。各部の軽量化とフリクションの低減、吸気システムの改良、専用プロファイルのカムの採用などにより、「812コンペティツィオーネ」より10PSの出力向上と5N・mのトルクアップを実現している。
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8/23車両形状は、往年の「330P4」や「350Can-AM」「512P」をほうふつとさせるオープントップのタルガボディー。脱着式のハードトップはカーボン製だ。
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9/23公式には往年のレースカーをモチーフにしたとされる「デイトナSP3」だが、大胆にフィンのあしらわれたリアビューなどは、1968年に発表されたショーモデル「P5」をほうふつとさせる。
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10/23ヘッドランプユニットの上半分は、ハイビーム非使用時には写真のようにスライドカバーで隠される。
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11/23シートはボディーと一体となっているため、ポジションの調整はほぼできない。ドライバーは可動式のペダルボックスを動かすことで、ドライビングポジションを調整する。
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12/23フェンダーミラーはラウンドしたフロントスクリーンを支えるピラーの間から目視。運転席から視認できるよう、左右でミラーの高さが異なっている。
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13/23徹底した軽量化と高出力エンジンの搭載により、1.77kg/PSというパワーウェイトレシオを実現した「デイトナSP3」。動力性能は、最高速が340km/h、0-100km/h加速が2.85秒、0-200km/h加速が7.4秒と公称されている。
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14/23ステアリングホイールに備わる「マネッティーノ」のコントローラー。走行モードは「WET」「SPORT」「RACE」の3種類で、トラクションコントロールや横滑り防止装置をカットすることもできる。
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15/23タイヤにはピレリと共同開発した同車専用設計の「Pゼロ コルサ」を採用。特にグリップが低い状況での車両の安定性に重点を置き、ドライ/ウエットの両方でパフォーマンスの向上が図られている。
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16/23「デイトナSP3」は、ミドシップのV12モデルとして初めて「フェラーリダイナミックエンハンサー」を採用。限界領域での走行時にブレーキをコントロールし、車両のヨーアングルを制御するというものだ。「RACE」「CT-OFF」の2モードで作動する。
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17/23ステアリングホイールやそこに備わるスイッチ類、16インチの曲面HDスクリーンなど、ヒューマン・マシン・インターフェイスには「SF90」や「ローマ」「296GTB」などにも採用される、フェラーリ最新の装備が用いられている。
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18/23スパ・フランコルシャンでの走行はパレードラン程度に車速が制限されており、インプレッションを得られるほどには走り込むことができなかった。
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19/23サーキットにおいて輝かしい戦績を残してきたフェラーリ。今日でもF1世界選手権への参戦を続け、また2023年にはルマンを含む世界耐久選手権へ復活するという。未来へと続く不断の歴史こそが、このブランドの強みなのだ。
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20/23フェラーリ・デイトナSP3
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21/23
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22/23
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23/23スパ・フランコルシャンにて、「フェラーリ・デイトナSP3」と筆者。

西川 淳
永遠のスーパーカー少年を自負する、京都在住の自動車ライター。精密機械工学部出身で、産業から経済、歴史、文化、工学まで俯瞰(ふかん)して自動車を眺めることを理想とする。得意なジャンルは、高額車やスポーツカー、輸入車、クラシックカーといった趣味の領域。
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