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2/20「アルピーヌA110」シリーズのなかでも、最も走りに先鋭化した「A110 R」。資料によると「サーキットでのパフォーマンスを追求しながら、公道での走行も可能なモデル」と説明されている。
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3/20インテリアの内張りは、ドアトリムまで含めてマイクロファイバー製。ドアインナーは簡素化されており、グリップの代わりに赤いストラップが設けられている。
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4/20「A110 R」に装備される、サベルト製のカーボンバケットシートと6点式レーシングハーネス。シートはカーボン製のシングルシェルにクッションを貼り付けたもので、表皮にはやはりマイクロファイバーが用いられている。運転席は上下・前後の位置調整が可能だが、助手席は固定式である。
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5/20センターコンソール下の収納スペースに装着される、「A110 R」の専用プレート。各種空力パーツが目を引く車両のサイドビューと、シリアルナンバーが描かれている。
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6/20ハラマサーキットのピットレーンにて、「A110 R」に乗り込む筆者。
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7/20センターディスプレイにはテレメトリーシステムの機能を搭載しており、サーキットでの走行を計測・記録できるほか、ターボの過給圧やギアボックス等の温度、エンジンの発生するパワーとトルク、舵角、加速度計などの情報を、リアルタイムで表示できる。
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8/20足もとの仕様は、ミシュランのハイグリップタイヤ「パイロットスポーツ カップ2」と、軽量なフルカーボンホイールの組み合わせ。前と後ろでホイールの開口部の大きさが異なっているが、これはフロントホイールがブレーキの冷却性を、リアホイールがエアロダイナミクスを重視しているためだ。
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9/20足まわりには、20段階の減衰力調整機構を備えたZF製のサスペンションを装備。車高調整機構も備わっており、通常の状態でも標準車より10mm低い車高を、サーキット走行などではさらに10mm下げることができる。
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10/20徹底した軽量化の施策も「A110 R」のトピック。外装ではボンネットやルーフ、サイドシルなどをカーボン製としたほか、リアウィンドウに代えてカーボン製のフードを採用。全体ではエアロキットを装備した「A110 S」と比べて、34kgの軽量化を実現している。
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11/2012.5kgのバネ下重量軽減を実現するカーボンホイール。サプライヤーは複合素材を得意とする仏デュケーヌ社だ。
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12/202.9kgの軽量化に寄与するカーボンボンネット。2つのエアインテークともども、視覚的にも「A110 R」の大きな特徴となっている。
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13/20外装にはアルピーヌF1チームの知見を得て開発されたという空力パーツを装着。空気抵抗を低減しつつリアのダウンフォースを増やすことで、最高速のアップと走行安定性の改善を図っている。
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14/20車両底部の面積を増やし、床下を流れる空気を整えるサイドスカート。後輪の直前にウイングレットを設けることで、タイヤに空気が当たって気流が乱れることを防いでいる。
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15/20リアウイングについては、翼の形状は「A110 S」と同じだが、ステーを揚力の発生を抑えるスワンネック型に変更。取り付け位置をより高く、より後方に移したほか、取り付け角度もA110 Sより小さくしている。
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16/204種類のラインナップのなかではサーキット走行に特化したモデルとされる「A110 R」だが、公道における乗り心地も上々。ただしタイヤがタイヤなので、雨には要注意だ。
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17/20カーボンファイバーとグラスファイバーを用いた専用設計の大型ディフューザー。マフラーはオーバル型のセンター2本出しで、製造に3Dプリンターを用いることで、熱害を抑える複雑な2重構造を実現している。
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18/20カラーバリエーションは全8種類。試乗車のボディーカラーは、F1マシン「A522」にも用いられていたという「ブルーレーシングマット」で、「A110 R」の専用色となっている。
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19/20過度に快適性を損なうことなくさらなる速さを追求し、調整式サスペンションで「模索する楽しみ」も実現した「A110 R」。標準車より655万円も高いが、そのほぼすべてが“走り”に注がれた、今どき珍しいクルマといえるだろう。
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20/20アルピーヌA110 R

山田 弘樹
ワンメイクレースやスーパー耐久に参戦経験をもつ、実践派のモータージャーナリスト。動力性能や運動性能、およびそれに関連するメカニズムの批評を得意とする。愛車は1995年式「ポルシェ911カレラ」と1986年式の「トヨタ・スプリンター トレノ」(AE86)。
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