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1/16ブリヂストンの新製品「レグノGR-XIII」。2023年12月に発表され、2024年2月に発売された。
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2/16「レグノGR-XIII」は、先進運転支援技術の普及や、電動化による車両重量の増加、ユーザーのライフスタイルの多様化、環境意識の高まりなどによる、クルマやタイヤに求めらる性能や価値観の変化を受けて開発された新商品である。
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3/16今までの商品では、やわらかい乗り心地がとくに重要視されていた「レグノ」だが、「GR-XIII」では、走行安定性や操舵レスポンスの向上、電気自動車などで気になるロードノイズのさらなる低減なども図られている。
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4/16ブリヂストンではタイヤの“モジュール化”も進めており、「ENLITEN」を取り入れた次世代商品群では、(おおざっぱなイメージだが)ケースラインなどタイヤ骨格の設計は各商品で共用。金属ベルトや繊維などについては、多少のバリエーションを持たせつつ共用……と、タイヤの基礎的な部分は技術を磨いて共用化を進め、ゴムやトレッドパターンなどによって、商品ごとに“エッジをきかせる”とのことだった。
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5/16テストコースにて、直線路を往復する「レクサスES」。コースの往路はスムーズな路面、復路は荒れた路面となっており、2つの異なる路面における「レグノGR-XII」と「同GR-XIII」の静粛性の違いを感じ取れた。
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6/16「メルセデス・ベンツEQE」では、高速走行や連続スラローム、レーンチェンジを体験。車重2.4t弱の重量級マシンで、かつ瞬時に大トルクが立ち上がるBEVのEQEは、タイヤにはとにかく厳しいクルマのはず。それでも「レグノGR-XIII」は優れた操縦安定性と操舵レスポンスを示した。
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7/16開発に際しては、ブリヂストン独自のタイヤ計測&シミュレーション技術「アルティメットアイ」もフル活用。アルティメットアイ自体はこれまでも使われてきた技術だが、アスファルトの“粗さ”なども条件に入れてシミュレーションできるようになるなど、さらに進化を遂げている。
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8/16会場に置かれていたパネル展示。新しいトップゴムについては、「ウエット特効型の新ポリマー」の採用もトピックとのこと。ブリヂストンのテストによると、ウエットブレーキ性能は13%向上しているという。
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9/16タイヤのしっかり感には、新しいトレッドパターンも寄与。従来品では2本のグルーブ(太い溝)とつながっていた消音器(溝で生じる音を低減するために設けられた、溝と細い枝でつながった穴)を、片方の溝としかつながっていない「シングルブランチ型消音器」に変更することでリブの分断を減らし、トレッド面の剛性を高めているのだ。
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10/16「レグノGR-XII」(上)と「同GR-XIII」(下)の断面。これまではタイヤの変形を均一化するために部材を足していた(ゴムを厚くしていた)が、GR-XIIIではプライ張力分布の最適化により、肉薄なままでも均一な変形を実現。タイヤを軽くしつつ、幅広いシーンで好適な接地面形状、接地圧分布を実現した。
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11/16テストコースでは「レグノGR-XII」と「同GR-XIII」を装着した「レクサスES」および「メルセデス・ベンツEQE」を比較試乗。しっとりとしたGR-XIIの手ごたえも好ましいものだったが、タイヤ性能の進化のほどは明白だった。
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12/16公道では写真の「BMW i4」に加え、「トヨタ・プリウス」でも「レグノGR-XIII」の実力を確かめた。
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13/16テストコース周辺の一般道にて、「レグノGR-XIII」の乗り味を試す筆者。
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14/16ショルダー部のカーカス(タイヤの骨格を形成するコード層)に注目。「レグノGR-XII」(左)では何層か重ねていたカーカスを、「レグノGR-XIII」(右)では一重に変更。耐傷性を確保するため、ビードからの折り返しはサイドプロテクション部まで延ばされたが(写真では見えないが、延ばされています)、それでも十分な軽量化を実現した。
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15/16実際にも持ち上げてみると、「レグノGR-XIII」の軽さは歴然。従来品より約10%の軽量化を実現しているという。
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16/16タイヤの軽量化は使用する材料の削減、資源消費の削減にも寄与。ブリヂストンでは天然資源や再生可能資源の使用比率拡大も推し進め、環境負荷の低減を図るとしている。

佐野 弘宗
自動車ライター。自動車専門誌の編集を経て独立。新型車の試乗はもちろん、自動車エンジニアや商品企画担当者への取材経験の豊富さにも定評がある。国内外を問わず多様なジャンルのクルマに精通するが、個人的な嗜好は完全にフランス車偏重。
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