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1/19ダンロップ独自の新しいオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」。今回は、そのドライ/ウエット性能を報告する。
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2/19サイドウォールに書かれた「SYNCHRO WEATHER」のロゴ。このタイヤには、水にぬれると柔らかくなり、また冷温時にも硬くなりにくい独自のゴム素材が採用されている。
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3/19新タイヤはデザインにもこだわりが。サイドウォールで踊る4本のラインには、四季を通して走れるタイヤの意味が込められている。
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4/19今回の試乗会は、住友ゴムの岡山タイヤテストコース、およびその周辺の一般道で行われた。
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5/19水の張られたスキッドパッドで、定常円旋回を試みてウエットグリップ性能をチェック。
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6/19ダンロップの説明によると、「アクティブトレッド」技術を用いたゴムは、水に触れると瞬時に軟化。逆に乾いた状態に移行して軟化が解けるには、数分の時間を要するという。
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7/19「シンクロウェザー」ではトレッド面のゴムの一部に、水に触れると結合が解けるイオン結合を用いた素材を採用。疎水性のゴムに水を浸透させるため、水浸透補助剤を投入し、超微細な水の流路を設けるといった工夫もなされている。
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8/19ウエット路面での性能は「ルマンV+」と同等の印象。同門のサマータイヤ、それもフラッグシップの製品と互角というのには驚かされた。
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9/19「ドライ性能体感」では、高速周回路やハンドリング路など、さまざまなコースで「シンクロウェザー」のドライ性能を試すことができた。
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10/19スノー性能/ウエット性能を高めるべくVシェイプのトレッドパターンが施された「シンクロウェザー」。騒音の面では不利なはずだが、ロードノイズはよく抑え込まれている。
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11/19既存のオールシーズンタイヤ「オールシーズンマックスAS1」より“ウインター寄り”の性能バランスとなっている「シンクロウェザー」。実際、サイプの量は通常のオールシーズンタイヤより多いとのことだ。
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12/19「シンクロウェザー」がウインタータイヤとして使えるのはトレッドの半分、プラットフォームの部分まで。それ以降はサマータイヤとして、残り溝1.6mmまで使うことができる。
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13/19テストコースではやや剛性が不足して感じられた「シンクロウェザー」だが、技術的にはサイプが多くても剛性を確保するための工夫がなされている。サイド側にいくにつれて、サイプの量を減らしたり、溝を浅くしたり、はたまたサイプのデザイン自体を変えたりして、ショルダー部のブロック剛性の低下を抑えているのだ。
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14/19ドライ路面でのハンドリングに関しては、やはり「ルマンV+」に一歩譲る印象。さすがはダンロップが誇るサマータイヤのフラッグシップといったところだろう。
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15/19テストコース周辺の一般道を走る、「シンクロウェザー」を装着した「メルセデス・ベンツGLC」。
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16/19公道試乗では、テストコースを走ったときとタイヤの印象があまりに違うので驚いた。一度配車場に戻り、タイヤの空気圧を確かめてもらったほどだ。(もちろん空気圧は適正だった)
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17/19「メルセデス・ベンツGLC」のハンドルを握る筆者。テストコースでの印象とは裏腹に、公道では「シンクロウェザー」に剛性の高さを感じた。
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18/19オールシーズンタイヤでありながら、サマータイヤとしても十分評価できる性能を有していた「シンクロウェザー」。「アクティブトレッド」は現在進行形で研究開発が進められている技術なので、ダンロップの関係者いわく「(タイヤにも)クルマみたいに年次改良を加えていくかも」とのこと。アクティブトレッド技術は、タイヤの売り方や買い方、タイヤとの付き合い方も変えていくのかもしれない。
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19/19

山田 弘樹
ワンメイクレースやスーパー耐久に参戦経験をもつ、実践派のモータージャーナリスト。動力性能や運動性能、およびそれに関連するメカニズムの批評を得意とする。愛車は1995年式「ポルシェ911カレラ」と1986年式の「トヨタ・スプリンター トレノ」(AE86)。
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