シトロエンC2 1.6VTR(2ペダル5MT)【ブリーフテスト】
シトロエンC2 1.6VTR(2ペダル5MT) 2004.05.15 試乗記 ……203万7000円 総合評価……★★★★ ダブルシェブロンのボトムレンジ「サクソ」を継いだ「C2」。日本に入るスポーティバージョン「VTR」はどうなのか? 自動車ジャーナリストの金子浩久が乗った。
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要チェック!
写真で見ると、サイドビュー、ことにウィンドウグラフィックが「ダイハツYRV」に似ているが、実物は立体的で存在感に富んでいてカッコいい。プラットフォームやエンジン+トランスミッションなどの多くの部分を兄貴分「C3」と共用しているが、走りを含めたそれぞれの個性には独自のものがある。また、あとから登場しただけあって、乗り心地に関しては「C2」の方が優れているように感じた。路面の凹凸からのショックとハーシュネスの遮断が改善された。
C2は2ドア+テールゲート付きボディなので、後席を「プラス2」と割り切っている。頻繁に後席に大人を乗せることを考えている人には勧められない。かつてのシトロエンを彷彿とさせる走りと、個性的なエクステリア&インテリア、多彩なシートアレンジメントなど、魅力は多い。C2が区分けされるBセグメントと呼ばれるクラスにあって、ちょっと異彩を放っている。クルマ好きには、要チェック車。
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【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
「C3」とプラットフォームやパワートレインを共用してつくられた、「サクソ」の後継にあたる3ドアハッチバック。小さなボディサイズを活かした、スポーティな走りが身上のパーソナルカーである。ボディサイズは、全長×全幅×全高=3670×1660×1460mm。ホイールベースはサクソより75mm、全長で65mm短いが、全幅は40mm広い。
日本に導入されるのは、サイドスカートやスポイラー、スポーツシートなどのアイテムを装着したスポーティ版「VTR」。1.4リッター(75ps)と1.6リッター(110ps)の2ラインナップで、トランスミッションはいずれも、電子制御クラッチを備える2ペダル5段MT「センソドライブ」が組み合わされる。
(グレード概要)
「1.6VTR」は、C2のトップグレード。1.4リッターモデルとの違いはタイヤサイズとホイールのみで、1.6はアルミホイールに195/45R16サイズを履く。ちなみに、1.4はスチールホイール+185/55R15インチである。
装備は、エアコンやCD付きオーディオ、電動調節&格納式ドアミラー(デフォッガー付き)など、必要以上のモノが揃う。VTRならではのアイテムとして、前後スポイラー、サイドスカートやクロームエグゾーストエンドがエクステリアを、サイドサポートの張り出したスポーツシートがインテリアを、スポーティに演出する。
【車内&荷室空間】乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★
楕円形のバーグラフ式タコメーターと、デジタル表示式のスピードメーターは、昔の「GS」っぽい。見やすいだけでなく、個性的で楽しい。基本的な装備はほぼ揃っている。センターアームレストやマルチファンクションディスプレイ、アッパーグローブボックス、電動格納式デフォッガー付きドアミラーなどの標準装備はこのクラスでは珍しく、買い得感がある。
(前席)……★★★
3つの異素材を組み合わせた、凝った意匠のシートには、あとすこしだけアンコが詰まっているといい。かけ心地は悪くなく、様々な調整もきくが、左右に1センチずつ幅が広かったら、もっとよかった。
(後席)……★★
狭い。前席をもっとも後ろまでスライドさせると、足も入らない。スライドする後席シートを下げると、今度は頭がルーフ内張に触れてしまう。完全な「プラス2」タイプの後席だ。割り切っている。ただ、左右独立したシートはスライドしたり、倒したり多彩なアレンジメントが可能で、様々な荷物を載せる場合には大きなアドバンテージになるだろう。
(荷室)……★★★★
荷室自体は狭いが、前述の通り、リアシートを畳んだり起こしたりすることによって、様々な形の荷室が出現するので、使い勝手に優れている。また、ガラスハッチとテールゲートを別々に開閉できる「スプリットテールゲート」も実用性が高い。絶対的な広さより、使いやすさに考慮して★4つ。
【ドライブフィール】運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★★
1.6リッター4気筒エンジンは必要十分なトルクを発生し、吹き上がりもそこそこ鋭い。だが、C2の魅力は「センソドライブ」というトランスミッションにある。クラッチペダルのないマニュアルシフトギアボックス、いわゆる“2ペダルシフト”と呼ばれるものだ。フルオートモードでのシフトアップ時にはもどかしさを感じるが、C2はシフトダウンが優れている。減速が必要な時に、チョンとブレーキを踏んでから左のパドルを引いてシフトダウンすると、“ブォン”とブリッピングを自動的に行って、回転を合わせてくれる。回転数や速度によってはブリッピングを行わないでシフトダウンすることもあり、この辺りのクルマ側の判断がちゃんとできている。特性を覚えて運転すれば、賢い変速ができるだろう。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★★
かつての「AX」ほどではないが、ホイールストロークをたっぷり使ってボディをロールさせるサスペンションセッティングが心地よい。C3で顕著だったバイブレーションとハーシュネスがずいぶんと改善されている。コーナリング中にステアリングホイールを支える力がやや必要だが、そのぶん、路面とタイヤがどのように接触しているかの情報が豊富に伝わってくる。
太めのAピラーが視界の妨げになることがあるので、各人最適のシート高を選ぶ必要がある。C2の前席シートは高さ調整幅が大きく、最低と最高レベルでのドライビングポジションの違いが小さくない。個人的にはやや高めがしっくりきたが、こればかりは体格と好みがひとりずつ異なるから断定的なことは言えない。でも、高めの姿勢をお勧めします。
(写真=峰 昌宏/2004年5月)
【テストデータ】
報告者:金子浩久
テスト日:2004年3月
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2004年型
テスト車の走行距離:--
タイヤ:(前)195/45R16(後)同じ(ミシュラン Pilot Primacy)
オプション装備:--
形態:ロードインプレッション
走行形態:市街地(3):高速道路(4):山岳路(3)
テスト距離:--
使用燃料:--
参考燃費:--

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