第14回:日産ティアナでゴルフに行った!
2003.04.30 小沢コージの勢いまかせ!第14回:日産ティアナでゴルフに行った!
久々にゴルフに行きました。正直、あんまりうまくはないんだけど、結構ハマってます。昔はね、“ダサいオヤジの遊び”って感じでいいイメージなかったんだけど、純粋に「スポーツ」としてみるとこれほど凄いのはない。
だいたいさ。50、60歳のジイさんと10代の若者がまともに張り合える競技って、ほかにあると思う? それにマトモに敵と相対する競技でもない。相手はあくまでもゴルフ場(と自分)。
そういう意味では将棋とか囲碁に匹敵するよね。ある種の「スピード」とか「力」といった運動神経よりも、「経験」「考え方」が重要になってくるわけで、「ゴルフは人生そのものだ」って言葉も最近なんとなくわかる。
ちなみに当日のスコアはボロボロでした。「チカラ入ってる」ってまわりに言われるんだけど、そう言われれば言われるほどドツボにハマるんだよね。つくづくゴルフは難しい……。
ってなわけでコロっと話は変わるけど、その移動に使ったのが「日産ティアナ」。従来の「セフィーロ」や「ローレル」にかわる高級FF(前輪駆動)セダンで、試乗会には行かなかったし、外観を見た時は正直「……」って感じてピンとこなかったんだけど、結構いいですねコレ。
要するにアメ車なのよ、俺の勝手なイメージでは。
室内もCMで「高級家具……」と謳ってるわりに安っぽくて、最初は「なんだかなぁ」って感じだったんだけど、実際に走り出して、すべてを「アメ車」というキーワードでくくるとつじつまがあう。
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昔のいい時の「キャディラック」とか「リンカーン」にも似た感じがあるんだよね。室内は広く、それも特に横と足元が広くて、「メルセデス」や「BMW」といった伝統的サルーンとは空間づくりが異質。大型FFサルーンならではなんだけど、ホントに「動く部屋」みたいなのだ。
トランクもヤケに広いし、それに比べてヨーロッパ系のFR(後輪駆動)サルーンは“適度な広さ”という感じ。やっぱり「居住性」「快適性」より「走り」が優先という……。
インテリアにしても、安っぽいなかにもラテン風というか、明るい別の世界観があって、よくあるメルセデスや「ジャガー」みたいな堅苦しい感じがない。
つまり気楽に乗れるのよ。俺は職業柄かなぁ、ドイツ車系サルーンにはいっぱい乗ってきてたしかにいいんだけど、運転していると、「クルマは走りがよくなければいけない」「FRでなければいけない」「メーターは視認性がよくなければいけない」みたいな脅迫観念を感じる。マジメすぎる。
一方のティアナは、“走り”にしてもそれほど深い味わいのハンドリングや足まわりってのはなくて、「まっすぐ走れりゃいいじゃん」「乗り心地よければいいじゃん」「広くてキレイな室内があればいいじゃん」って割り切ってつくられている気がするのだ。
特に今回乗った「350JM」は、231psを発生する3.5リッターV6のおかげで、直線ばっかやったら速くって楽しかった。とにかく気楽に快適にブッ飛ばせた。ベンツからキャデラックに乗り換えた感じだった。……ってな具合ですよ。こういう見方ができるのも、ゴルフをはじめて、人間性が広がったからかも? なんてね。
(文=小沢コージ/2003年4月)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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