アウディが新しい高性能版「Sモデル」を発売

2012.08.27 自動車ニュース 生方 聡

アウディが新しい高性能版「Sモデル」を発売

アウディジャパンは2012年8月27日、高性能モデル「S6」「S6アバント」「S7スポーツバック」および「S8」を発表し、同日販売を開始した。

■スポーツモデルもダウンサイジング

2012年7月6日に先行予約が開始されていた新型「S6」「S6アバント」「S7スポーツバック」および「S8」が正式に発売となった。

2011年9月のフランクフルトショーでお披露目されたこれらSモデルは、「A6」「A7スポーツバック」「A8」の最上級グレードとして、上質な装備と圧倒的パワーを誇るエンジンを備えるのが特徴だ。

いずれのモデルも、専用デザインの前後バンパーやアルミホイール、ダブルの水平クロムバーを備えたシングルフレームグリル、アルミ調のドアミラーカバーなどが、標準モデルとの違いを主張する。また、専用デザインのSスポーツシートやモデル名のロゴが入ったメーター、ステアリングホイール、カーボンのデコラティブパネルなどが、スポーティーな雰囲気を高めている。

搭載されるエンジンは、従来の5.2リッターV10から4リッターV8ツインターボへと“ダウンサイジング”が図られたが、シリンダー数が減り、排気量が小さくなっても、V8直噴ツインターボの4.0 TFSIエンジンはV10並みのパワーを備える。

S6、S6アバント、S7スポーツバックは、いずれも最高出力420ps、最大トルク56.1kgmを発生(旧型S6/S6アバントのV10は435ps、55.1kgm)。これに7段のデュアルクラッチギアボックスの「Sトロニック」が組み合わされる。

一方、S8では、フラッグシップモデルらしく、最高出力が520ps、最大トルクが66.3kgmに引き上げられる(旧型S8のV10は450ps、55.1kgm)。トランスミッションは8段オートマチックだ。

エンジンの小排気量化とトランスミッションの多段化に加えて、スタートストップシステムやブレーキエネルギー回生システムの採用、軽量化ボディーなどが低燃費に貢献するのは言うまでもない。

さらにこの4.0 TFSIでは、パワーをあまり必要としないクルージング時などに、8気筒のうち4気筒の燃料をカットすることで、燃費向上を図る「シリンダーオンデマンド」機構が搭載された。シリンダーオンデマンドは、走行状況やエンジンの状態が決められた条件を満たすと、8気筒のうち、2番、3番、5番、8番シリンダーの吸排気バルブを常に閉じるとともに燃料噴射を停止することで“気筒休止”を実現する。

4気筒で走行中は、エンジンノイズが微妙に変化することから、これを打ち消す音をサウンドシステムから発生させてキャビンの快適さを保つ「アクティブノイズキャンセレーション」を搭載。また、不快な振動を打ち消す「アクティブエンジンマウント」も、ハイエンドモデルにふさわしい快適性をもたらす。

駆動方式はフルタイム4WDのクワトロで、後輪左右の駆動力を自在に変化させることで、スポーティーなハンドリングが得られる「リヤスポーツディファレンシャル」を標準で装着する。また、専用チューンのアダプティブエアサスペンションが快適な乗り心地とスポーティーな走りを両立する。

価格は以下のとおりで、先行予約の際の予定価格と同じである。

・「S6」:1180万円
・「S6アバント」:1210万円
・「S7スポーツバック」:1224万円
・「S8」:1580万円

(文=生方聡/写真=アウディ、webCG)

「S8」
「S8」 拡大
「S8」
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「S8」のエンジン。
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「S7スポーツバック」
「S7スポーツバック」 拡大
「S7スポーツバック」のインテリア。」(写真は欧州仕様車)
「S7スポーツバック」のインテリア。」(写真は欧州仕様車) 拡大
「S7スポーツバック」のエンジン。
「S7スポーツバック」のエンジン。 拡大
「S7スポーツバック」(写真は欧州仕様車)
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「S6」
「S6」 拡大
「S6アバント」
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「S6」のインテリア。(写真は欧州仕様車)
「S6」のインテリア。(写真は欧州仕様車) 拡大
「S6」のインテリア。(写真は欧州仕様車)
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「S6アバント」
「S6アバント」 拡大
発表会では、佐渡裕氏(中央)指揮によるオーケストラ演奏が披露されたほか、ロンドン五輪・競泳男子200mバタフライメダリストの松田丈志氏(左)も駆けつけた。写真右はアウディジャパンの大喜多寛社長。
発表会では、佐渡裕氏(中央)指揮によるオーケストラ演奏が披露されたほか、ロンドン五輪・競泳男子200mバタフライメダリストの松田丈志氏(左)も駆けつけた。写真右はアウディジャパンの大喜多寛社長。 拡大

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