第60回「トヨタ・クラウン ハイブリッド ロイヤルサルーンG」
2014.08.01 水野和敏的視点「おもてなし」が感じられるインテリア
前回は話題の日本車「スバル・レヴォーグ」を取り上げました。今回は同じ日本車でも、その代名詞的な存在であるトヨタ・クラウンに乗り、日本車というものをあらためて考えてみたいと思います。
14代目となる現行型は、2012年12月に発表されました。2.5リッター直噴4気筒を使ったハイブリッドシステム搭載が、大きなニュースとなりました。今回テストしたのも、もちろんハイブリッド。ロイヤルシリーズの中で最も高価なグレード「ロイヤルサルーンG」で、車両本体価格は551万3143円です。
早速、実車をチェックしていきましょう。クラウンは、運転席に座っただけで「おもてなし」の気持ちが伝わってきます。中でも、ダッシュボード中央の下部ディスプレイの傾斜が絶妙ですね。ディスプレイがこの場所で、しかも垂直に配置されていたとすると、光の具合によっては見にくいし、操作の際に運転視線からずらす必要もあります。そこで、クラウンでは斜めに配置したわけです。こうすることで、運転席から見下ろすカタチになって見やすいばかりか、目線移動も最小にできるし、軽く手を置けて操作も非常にしやすい。このような配慮そのものが「おもてなし」であり、その進化形なんです。
老眼になった年配の方が、慣れないタッチパネルを操作するときなど、これでずいぶん助けられるんじゃないでしょうか。なかなか気づきにくく、さりげない工夫ではありますが、こうしたところに「日本人ならではのきめ細かい配慮」が表れています。開発者の「お客さまに対する思いやり」が感じられるのです。開発者の方々を賞賛したいと思います。Good job!!
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!
-
第267回:昼のおしりと夜のおしり 2023.9.18 カーマニア人間国宝への道 清水草一の話題の連載。「トヨタ・クラウン クロスオーバー」のステアリングを握り、夜の首都高に繰り出した。いつものように流れに乗ってカーマニアの聖地・辰巳PAを目指していると、最近のデザイン的トレンドに気づいた。それは?
-
-
ホンダ・アコード【開発者インタビュー】 2023.9.21 試乗記 2024年春に発売予定の11代目「アコード」。1976年に初代モデルが誕生した伝統あるホンダのセダンは、いかなる進化を遂げたのか。“セダンばなれ”が叫ばれる逆風のなかで登場する新型車の特徴とこだわりを、開発責任者に聞いた。
-
BYDドルフィン(FWD)【試乗記】 2023.9.2 試乗記 小型SUVの「ATTO 3」で日本市場に進出したBYDの次の一手は、小型ハッチバックの「DOLPHIN(ドルフィン)」だ。何とも愛らしい見た目ながら、走りにも内外装の質感にもほとんど隙がない。われわれは中国の新興メーカー発という考えを捨て、襟を正さなければならない。
-
トヨタ・アルファード エグゼクティブラウンジ(FF/CVT)【試乗記】 2023.9.19 試乗記 「トヨタ・アルファード」がフルモデルチェンジ。歴代モデルが紡いできた快適性の進化もさることながら、新型の最大の特徴は走りの質感を大幅に高めているところだ。もはやミニバンの運転は退屈な行為ではなくなった。
-
トヨタ・クラウン スポーツ プロトタイプ【試乗記】 2023.5.1 試乗記 2022年に「クロスオーバー」で華々しいデビューを飾った16代目「トヨタ・クラウン」。その第2弾が「スポーツ」である。細かなスペックなども判然としない状況ながら、ひと足早くプロトタイプモデルの仕上がりを試した。