第95回:台湾取材/「ラクスジェンU6ターボ エコハイパー」発表会(前編)
2015.04.10 水野和敏的視点もはやフルモデルチェンジに匹敵
「大家好」(皆さん、こんにちは!)と現地の言葉であいさつすると、会場に詰めかけたプレス関係者からウワッと歓声と拍手が上がった。台湾での水野和敏氏のスピーチは、日本で新型車を発表する時と何ら変わらないくらい、いや、それ以上にフレンドリーで和やかな雰囲気の中で始まった。
水野氏自ら開発を率いた最初のモデル、ラクスジェンU6ターボ エコハイパーは、「ラクスジェンU6ターボ」(2013年11月発表)のマイナーチェンジモデルである。しかし、改良の内容はいわゆるマイナーチェンジの範囲を超えており、エンジンのロングストローク化と燃費の大幅な改善、最高出力と最大トルクの増強、サスペンションセッティングの完全な見直しと多岐に及んでおり、もはやフルモデルチェンジに近い内容だ。
全長4625×全幅1825×全高1645mmというボディーサイズや、73万9000~95万9000台湾ドル(約288万~約374万円に相当)という車両価格から判断すると、台湾市場では「トヨタRAV4」や「ホンダCR-V」などがライバルとなる。しかし「イーグルビュー」と呼ばれるアラウンドビューモニターや、ウインカー点灯時にドアミラー内蔵のカメラで車体側方の死角をモニターに映し出す「サイドビュー」など、さまざまな先進装備が標準で備わっているところがライバルに対する優位点とうたわれている。30歳から35歳ぐらいまでの核家族がターゲットという。
約30分間におよんだ水野氏のスピーチは、ホワイトボードを使って絵やグラフを交えながら進めていく、いつものスタイルがとられた。いきなりジョークを飛ばして笑いを誘ったかと思うと、次の瞬間、社会や時代に対する憤りをあらわにし、真剣なまなざしになる。聞く者の気持ちを、まるでワインディングロードを行くスポーツカーのように揺さぶってはグイグイと引っ張っていく「水野劇場」は、ここ台湾で、一段とさえわたっているように見えた。今回は前半の約15分間をお届けしたい。
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