第102回:アルファ・ロメオ4C(前編)

2015.05.29 水野和敏的視点

イタリアンミドシップの王道

今回はアルファ・ロメオの小型ミドシップスポーツカー「4C」をテストします。
車名の4Cとは「4 Cilindri(クワトロ・チリンドリ)」を略したもので、イタリア語で「4気筒」を意味しています。「8Cコンペティツィオーネ」ともども、戦前・戦後のアルファ・ロメオを思わせるクラシカルなネーミングですね。
ちなみに、このクルマに搭載される直列4気筒ターボエンジンの排気量は1750cc(厳密には1742cc)なんですが、この一見半端な数字も、戦前の名スポーツカーである「6C 1750」に由来します。

そんなエンスージアスティックな要素を持ったクルマがアルファ・ロメオ4Cなのですが、そのスタイリングはというと、これはもう「イタリアン!」と叫ぶしかないですね!
あの「アルファ・ロメオ・ティーポ33/2ストラダーレ」からインスピレーションを得たというスタイリングは、1960年代後半から70年代初頭に至るイタリアン・ミドシップスポーツカーの王道と言いたくなるようなものです。

リアタイヤの前を大きく膨らませて、ルーフをファストバックスタイルで大きく寝かせた4Cのフォルムは、一目でこのクルマがミドシップレイアウトのスポーツカーだとわかるものです。本当にクラシックで、見た瞬間に70年代初頭にタイムスリップしてしまいますが、70年代初頭を知らない若い世代の人たちの目には、逆に「新鮮」な感じに映るかもしれません。

それではキャビン背後のガラスフードを上げて、まずはエンジンルームから観察していきましょう。最近のミドシップスポーツカーを見慣れた目には、エンジンの搭載位置が高く見えるかもしれませんね。もともとFF用の横置きパワーユニットを流用しています。その昔、「フィアットX1/9」が先鞭(せんべん)を付けた方式です。
1750ターボエンジンのパワーは240ps/6000rpmで、トルクは35.7kgm/2200-4250rpm。JC08モードの燃費は12.1km/リッターと発表されています。

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