メルセデス・ベンツS300hロング(後編)
2016.09.15 谷口信輝の新車試乗 SUPER GTや86/BRZ Raceなど、数々のモータースポーツシーンで活躍中のレーシングドライバー谷口信輝が、本音でクルマを語り尽くす! 今回も引き続き「メルセデス・ベンツS300hロング」に試乗する。2.1リッター・ディーゼルエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドサルーンの走りを、谷口はどう評価するのだろうか?ジェントルに走ってこそのSクラス
後席、前席ともに谷口がほぼ満点の評価を下したメルセデスS300hロング。そろそろ谷口自身にステアリングを託し、箱根のワインディングロードを疾走してもらうことにしよう。
「うん、思ったほどフワンフワンした乗り心地じゃないよね」
走りだしてすぐに谷口はそう語り始めた。
「スポーツにすればピッチングの収まりもよくなるけれど、その割にハーシュネスとかも悪くならない。とにかく快適な乗り心地ですよ。でも、だからといってコーナリングが鈍くさいかというと、そうでもない。ロールがすごくいい感じで抑えられていて、コーナリングも安定している。まあ、スタビリティーコントロールの警告灯がピカピカ光っているけれど、その利き方もそんなに“お仕置きモード”じゃないから、イヤな感じはしないよね」
では、最高出力204ps(150kW)の2.1リッター直4直噴ターボ・ディーゼルエンジンと最高出力20kWの電気モーターを組み合わせたパワートレインの印象はどうだろうか?
「ゼロ発進加速を試すと、スムーズで伸びやかな加速感が味わえますね。ただし、少しスピードが乗ってきたところで一度スロットルを抜いて、また踏み込んだときには『おや?』と思うくらいレスポンスが鈍いときがある。きっと、ギアがどんどんシフトアップしていっちゃうセッティングだからなんでしょうね。だから、低いギアのほうが元気に走ります」
「もっとも、だからといってブンブン飛ばすようなクルマじゃないよね。いまは、クルマの操縦性とかを確認するために頑張って飛ばしたけれど、Sクラス自身は『飛ばしてほしい』なんて一切口にしていませんね。やっぱり、そういう走りをするんじゃなくて、ゆったりとジェントルに走らせる。それがSクラスの神髄なんじゃないんですか」
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