メルセデス・ベンツGLC220d 4MATICスポーツ(本革仕様)(4WD/9AT)
スポーツカーの領域 2017.05.09 試乗記 「Cクラス」ベースのSUV「GLC」に2.2リッターのディーゼルターボ仕様が登場。“気は優しくて力持ち”という試乗前の筆者の予想は、東京~軽井沢の往復約400kmでどう変化したのか? スポーツサスペンションを装着した四駆モデルの走りをリポート。快適で上質なCクラスベース
メルセデス・ベンツのモデル名の整備が進んで、ようやくラインナップがわかりやすくなった。GLCとはすなわち、「GL」(=SUV系モデル)におけるCクラス相当の車格ということになる。これから試乗するのは、GLCに新たに加わった2.2リッターのディーゼルエンジンを積む四駆モデル「メルセデス・ベンツGLC220d 4MATICスポーツ(本革仕様)」。「スポーツ」とはスポーツサスペンションを装備した走り仕様だ。
江夏 豊は登板前夜、初球から最後の打者を打ち取るまでの配球を完璧に組み立ててから寝たという。それにならって、日比谷線に揺られてメルセデス・ベンツの広報車両を受け取りに向かいながら、どんなモデルでどう走るのかをシミュレーションしてみる。
タイミングが合わずに、GLCに乗るのはこれが初めてであるけれど、ベースとなったCクラスには好印象を抱いている。「Sクラス」要らず、とまでは言わないまでも、「これなら無理して『Eクラス』にしなくていいかも」と思わせるほどの快適性と上質さを備えた完成度の高いモデルだ。
そこにSUVのスタイルを与え、トルキーなディーゼルターボエンジンを組み合わせるわけだから、「気は優しくて力持ちなクルマと、トコトコ遠くまで行く試乗」になるという予想が導かれた。
GLCには、今回試乗するSUVと、車高が40mm低くてルーフからリアゲートにかけてをおしゃれにめかし込んだ「クーペ」の2バリエーションがあるが、今回試乗するのはSUV。
キャラクターの違いははっきりしていて、目の前に現れたメルセデス・ベンツGLC220d 4MATICスポーツ(本革仕様)はゴツッとした昔ながらのSUVのフォルムで、オジサンとしては安心する。