第12回:派手さ倍増! あのカルト自動車ムービーがハリウッド大作に!! − 『ワイルド・スピード MEGA MAX』
2011.09.26 読んでますカー、観てますカー第12回:派手さ倍増! あのカルト自動車ムービーがハリウッド大作に!!『ワイルド・スピード MEGA MAX』
日本の小型車が最高にクール!
チューンドカーが街を激走し、男たちは夜ごとドラッグレースに命を燃やす。古今東西の名車が続々登場し、派手なカーアクションとクラッシュシーンを繰り広げる。「ワイルド・スピードシリーズ」は、なんともわかりやすいクルマ映画である。
『ワイルド・スピード MEGA MAX』は5作目となる。製作費も興行収入もこれまでの作品とは別次元で、文字通りのハリウッド大作だ。最初からそうだったのではない。2001年の第1作『ワイルド・スピード』は、カルトな匂いをぷんぷん漂わせていた。LAを舞台にストリートレースを描いた作品で、出てくるクルマは大半が日本車である。3台の黒い「ホンダ・シビッククーペ」がトラック強盗をはたらくシーンでは、車体の下がネオンで緑色に照らされている。そういえば、日本でも一部でよく見られた改造だ。
ストリートレースで活躍するのは、「三菱エクリプス」、「ホンダ・インテグラ」「トヨタ・スープラ」、そしてあの懐かしいVeilSideのステッカーを貼った「マツダRX-7」など。当時アメリカのラティーノや黒人の間で、安い日本車を改造してヨーロッパの高級車やハイパワーのV8アメリカ車をカモるのが流行していた事実を反映している。彼らにとってバリバリにチューンした日本の小型車は、最高にクールだったのだ。
第1作では、LAでストリートレースを仕切るドミニク(ヴィン・ディーゼル)に潜入捜査官のブライアン(ポール・ウォーカー)が勝負を挑み、次第に友情が芽生えていく。ブライアンはトラック強盗事件を追っているのだが、ドミニクがこれに絡んでいるのではないかと疑っているのだ。このトラックの積荷がパナソニックのDVDプレーヤーで、これでボロもうけできるというのが時代を感じさせる。それはともかく、クルマ文化の中でも相当マニアックな部分を描いていることもあって、メジャー感は薄かったのだ。
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鈴木 真人
名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。
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