カンナム・ライカー ラリーエディション(MR/CVT)
腕と力が試される 2019.06.07 試乗記 BRPの三輪モーターサイクル「Can-Am(カンナム)」に、スポーティーなエントリーモデル「ライカー」シリーズが登場。類例のないデザインが存在感を放つニューモデルは、二輪とも四輪とも一味違う、スポーティーな走りが楽しめるマシンだった。四輪のAT限定免許で乗れる
スノーモービルや水上バイク、ATVといったレクリエーションビークルを手がけているカナダのメーカーがBRPだ。フロントに2輪、リヤに1輪を備えるスリーホイーラーのブランド、カンナムもそのひとつで、日本にもさまざまなモデルが導入されている。
2019年3月に発売されたライカーは、エントリーモデルの役割を担う新しいシリーズで、「ライカー600」「ライカー900」「ライカー ラリーエディション」の3機種をラインナップ。今回はトップグレードに当たるラリーエディションに試乗することができた。
まず免許に関して説明しておくと、このモデルは普通自動車免許、つまり四輪の免許で運転することが可能だ。しかもトランスミッションはCVTゆえ、AT限定免許にも対応。2輪に1輪を加え、あくまでもバイクから派生したヤマハの「ナイケン」とは対称的に、ライカーシリーズは4輪から1輪を引いた“クルマの突然変異種”といえる。
それゆえ、法的にはヘルメットの着用義務から除外されているものの、安全のためにも着用を強く推奨したい。落車や転倒のリスクに備えることはもちろん、例えば高速道路を走行中に飛び石を顔面に受けたとしたら・・・・・・。そんなことを想像すると、「かぶらなくてもいい」と言われても気軽にノーヘルで走りだせないに違いないが。
とはいえ、シートにまたがり、エンジンを掛け、スタートする。そこまでの一連の流れは、極めて気軽だ。一般的なスクーターとなんら変わらず、それでいてバイクなら少なからず感じる立ちゴケの不安がまったくない。構造上、当たり前といえば当たり前なのだが、「足で車重を支えなくても倒れない」という事実は、かなりの安堵(あんど)感を乗り手に与えてくれる。
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