メルセデス・ベンツGLE450 4MATICスポーツ(4WD/9AT)
スマートな巨漢 2019.08.22 試乗記 「プレミアムSUVのパイオニア」とうたわれる「メルセデス・ベンツGLE」がフルモデルチェンジ。車重およそ2.4t、車幅は2mオーバーという3列シートの大型SUVは、日本の道でどんな振る舞いを見せるのか。土台からリニューアル
「会社の立体駐車場は比較的大型のクルマにも対応しているのですが、それでも入らなくて……」と『webCG』スタッフ。その言葉通り、「GLE450 4MATICスポーツ」は、広いエレベーターホールに設置された平場の駐車場に置かれていた。
デカい。正面から見ると、ボディー下半身が横に膨らんだアンコ型の巨体だ。メルセデスのSUVにはさらに大きな「GLS」がラインナップされていて、それと比較してみると全長こそ20cmばかり短い4940mmだが、全幅はGLSより広い2020mm。堂々の2m超えである。全高は7cmほど低い1780mm。路上に出れば、バスやトラックなどさらに大きな自動車も走っているけれど、パーソナルな乗り物としては、GLEはギリギリの大きさだろう。
2019年6月19日、2代目となる新型GLEの注文受け付けが開始された。まずは3リッター直6ターボと簡易ハイブリッドたるISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み合わせたGLE450 4MATICスポーツ、同年8月以降に3リッター直6ディーゼルターボ搭載の「GLE400d 4MATICスポーツ」、続いて同年11月以降に2リッター直4ディーゼルターボを積んだ「GLE300d 4MATIC」が導入される。価格は、1132万円、1089万円(いずれも消費税8%)、940万円(消費税10%)となる。
ご存じのように、メルセデスは同社のSUVラインナップを「GLクラス」と称し、ポジショニングに合わせてA、C、E、Sといったアルファベットを添えている。GLEは「Eクラス」ファミリーにあたるわけだが、コンパクトSUVの「GLA」や「GLC」と異なり、GLEには専用シャシーが与えられた。Eクラスが乗用車(FR)向けのMRAプラットフォームを使っているのに対し、GLEはMHAストラクチャーを採用。これは、より大型のSUV/クロスオーバーモデルに対応し、かつ軽量化を図ったプラットフォームである。先代にあたる初代GLEが、実質的には旧「MLクラス」のビッグマイナーチェンジ版で、いまや懐かしいダイムラー・クライスラー時代の影を引きずっていたことを思うと、ニューGLEは、ようやく土台からリフレッシュされ新しくなったわけだ。
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