第585回:日本人選手の挑戦にトヨタの快挙
WRC第10戦ラリー・ドイチュラントを現地リポート

2019.09.01 エディターから一言
すべてのステージが舗装路で行われるラリー・ドイチュラント。わざわざ集落の中にスタートを設置したステージでは、当然ながら、多くの住人がギャラリーとして駆けつける。
すべてのステージが舗装路で行われるラリー・ドイチュラント。わざわざ集落の中にスタートを設置したステージでは、当然ながら、多くの住人がギャラリーとして駆けつける。拡大

日本人ドライバーが久々に最高峰クラスに挑戦し、トヨタが四半世紀ぶりに表彰台を独占するという快挙を成し遂げた、2019年の世界ラリー選手権(WRC)第10戦ラリー・ドイチュラント。大いに盛り上がったラリーの様子を、現地からリポートする。

2019年のドライバーランキングトップをひた走る、トヨタのオイット・タナック。彼がポディウムのてっぺんに立つところを、何度見たことか……。
2019年のドライバーランキングトップをひた走る、トヨタのオイット・タナック。彼がポディウムのてっぺんに立つところを、何度見たことか……。拡大
ブドウ畑が広がる、モーゼル川沿いの丘陵地帯を縫うように設定されたステージ。こうしたステージでは、ターマックとはいえ荒れた路面が多い。
ブドウ畑が広がる、モーゼル川沿いの丘陵地帯を縫うように設定されたステージ。こうしたステージでは、ターマックとはいえ荒れた路面が多い。拡大
ドイツの名物ステージ「パンツァープラッテ」は軍事施設内に設けられており、普段は立ち入ることができない。大きな漬物石みたいなのがいかにも邪魔だが、このステージにはさらに厄介な「ヒンケルシュタイン」と呼ばれる戦車の脱輪防止用(!)コンクリートブロックがあったりして、選手を悩ませる。
ドイツの名物ステージ「パンツァープラッテ」は軍事施設内に設けられており、普段は立ち入ることができない。大きな漬物石みたいなのがいかにも邪魔だが、このステージにはさらに厄介な「ヒンケルシュタイン」と呼ばれる戦車の脱輪防止用(!)コンクリートブロックがあったりして、選手を悩ませる。拡大

“カレンダー落ち”がウワサされるドイツラウンド

全14戦のうち、年に4戦ほどWRCを現地取材しているボクですが、ボクが行くとトヨタが勝つことが多いんです。たぶん、きっと、偶然なんだろうけど。

カムバック初年度の2017年は、第2戦スウェーデンでヤリ=マティ・ラトバラがトヨタに復帰後初勝利をプレゼント。ちなみに、2016年から毎年スウェーデンに通っているボクは、初年度はステージでコケて骨折、2017年はカメラのレンズが壊れ、2018年は歯茎が腫れて病院送りの憂き目に遭っております。ま、そんなことはどうでもよいのですが。トヨタは2017年のフィンランドでもエサペッカ・ラッピが勝っていますし、2018年のフィンランドではオイット・タナックが優勝し、ラトバラも3位入賞。今年のスウェーデンではタナックが2位以下を圧倒……などなど。年に片手の指で数えられる程度しか通っていないはずなのに、ボクが撮影したイベントでのトヨタの勝率は、なかなかのもんなんですよねえ。

で、今回はラリー・ドイチュラントのお話です。世間のウワサでは「来年(2020年)のカレンダーからドイツが落ちる」なんて言われたりしていますが、ボクにとってラリー・ドイチュラントは特別なラリー。2014年に、ベルギーへ初の海外ラリー取材に行く途中に立ち寄り、ステージを1本だけ、お客さんとして観戦したのがドイツでした。日本とは何もかも違っていて、「なんじゃこりゃあ」と思ったのが懐かしいなあ。あの時の経験がなかったら、飛行機嫌いのボクはきっと海外取材なんて行ってないだろうと思います。

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