第606回:世界最大のバイクショー「EICMA」を取材 現地で感じた“変化の兆し”とは?

2019.11.23 エディターから一言
一般公開日の土曜日の正午付近。EICMAでも地元ブランドのドゥカティブースは人気が高く、常に人であふれている。特に土曜日の昼は、例年バイクがどこにあるか分からないほど混雑する。
一般公開日の土曜日の正午付近。EICMAでも地元ブランドのドゥカティブースは人気が高く、常に人であふれている。特に土曜日の昼は、例年バイクがどこにあるか分からないほど混雑する。拡大

世界中のバイクメーカーや用品メーカー、部品メーカーが一堂に会する、国際規模のバイクショー「ミラノモーターサイクルショー」(EICMA)が、今年(2019年)も11月5日~11日の日程で開催された。あまたの新製品が発表される現場ならではの“すごみ”とともに、会場で感じた“変化の兆し”とは?

人気車種のまわりは、常に“またがり待ち”の人であふれている。わずか数秒、長くても20〜30秒ほどだが、来場者はステップに立ち、タンクに伏せ、レバーを握り、体を車体の両サイドに傾け、車体のフィーリングを確かめる。
人気車種のまわりは、常に“またがり待ち”の人であふれている。わずか数秒、長くても20〜30秒ほどだが、来場者はステップに立ち、タンクに伏せ、レバーを握り、体を車体の両サイドに傾け、車体のフィーリングを確かめる。拡大
入場ゲートでは、テロ対策のためのX線検査および手荷物検査が行われるのだが、これがボトルネックとなり入り口付近は黒山の人だかりに。写真は木曜の朝9時30分ごろの様子で、通過に約20分を要した。土曜や日曜は朝イチで入場したために状況は分からなかったが……。自分が、これ以上の混雑の中にいるところは、想像したくない。
入場ゲートでは、テロ対策のためのX線検査および手荷物検査が行われるのだが、これがボトルネックとなり入り口付近は黒山の人だかりに。写真は木曜の朝9時30分ごろの様子で、通過に約20分を要した。土曜や日曜は朝イチで入場したために状況は分からなかったが……。自分が、これ以上の混雑の中にいるところは、想像したくない。拡大
今、ヘルメットの安全性に革命が起きている。その革命を起こしたのが「Mips」。転倒時、多くの場合はヘルメットに斜めの衝撃が加わるのだが、その衝撃をいかに緩和するかによって、脳へのダメージが変わるという。現在、MotoGPを含むモータースポーツ業界でも、脳損傷軽減に向けた取り組みがなされている。Mipsはその衝撃を緩和するシステムをつくり上げたブランドだ。アクシデントによってヘルメットに衝撃が加わったとき、ヘルメットの内装が10〜15mmズレてその衝撃を吸収する。実にシンプルだ。自転車用ヘルメットではMipsはすでにポピュラーであり、今ではバイク用ヘルメットでもそのシェアを広げている。
今、ヘルメットの安全性に革命が起きている。その革命を起こしたのが「Mips」。転倒時、多くの場合はヘルメットに斜めの衝撃が加わるのだが、その衝撃をいかに緩和するかによって、脳へのダメージが変わるという。現在、MotoGPを含むモータースポーツ業界でも、脳損傷軽減に向けた取り組みがなされている。Mipsはその衝撃を緩和するシステムをつくり上げたブランドだ。アクシデントによってヘルメットに衝撃が加わったとき、ヘルメットの内装が10〜15mmズレてその衝撃を吸収する。実にシンプルだ。自転車用ヘルメットではMipsはすでにポピュラーであり、今ではバイク用ヘルメットでもそのシェアを広げている。拡大

“事件がおきる現場”としてのEICMAのすごみ

今年もEICMAは盛大だった。毎年11月の2週目を使い、イタリア・ミラノのエキシビション会場「Fiera Milano-Rho(フィエラ・ミラノ=ロー)」で開催されるこのイベントは、主に翌年発売が予定される最新モデルを発表する見本市。世界中の二輪車メーカーおよび二輪用品メーカー、そしてパーツメーカーなどが参加する。

主催者発表によると、100年以上の歴史を持ち今年で開催77回目を迎えたEICMAは、プレスデーを含めた6日の会期で80万人に迫る来場者を記録。昨年(2018年)から2つパビリオンを増やし、合計8つのパビリオンに40を超える国と地域から1887の出展社がブースを構えたという。

各社の出展内容を見ても、今年はホンダが「CBR1000RR-R FIREBLADE(ファイアーブレード)」を発表。2008年以来11年ぶりに、自社製スーパースポーツモデルをエンジンからフレームまで一新するフルモデルチェンジを行うと同時に、世界共通で“ファイアーブレード”をモデル名に明記した。

またカワサキは、イタリアの老舗スポーツバイクメーカー「bimota(ビモータ)」と合弁会社を設立。「カワサキ・ニンジャH2」のスーパーチャージャー付きエンジンと、ビモータ伝統のセンターハブステアを採用した新型車「ビモータTESI H2(テージ エイチツー)」を発表し、周囲を驚かせた。

いずれも前々からウワサはあったものの、やはり実際の発表の場には独特の雰囲気がただよい、またその現車も、映像では伝わらない迫力や匂い立つオーラに包まれている。

こうした“事件の現場”として、EICMAはいまだ最高の場所なのだと再認識した。

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