アウディSQ2(4WD/7AT)
こう見えてスポーツカー 2020.02.12 試乗記 アウディのコンパクトSUV「Q2」のラインナップに、動力性能を高めた「S」モデル「SQ2」が登場。小柄なボディーに最高出力300PSの高出力ターボエンジンと「クワトロ」フルタイム4WDを押し込んだハイパフォーマンスSUVは、いかなる走りを見せるのか?0-100km/h加速4.8秒の俊足マシン
アウディSQ2は、同社の最もコンパクトかつベーシックなSUVラインであるQ2をベースに「S」化したモデルだ。Sの上にアウディスポーツがゴリゴリに手を加えた狂気的な「RS」があるのはご存じの通りだが、ストリートモデルとしてのバランスのよさはSの側に軍配が上がる。個人的には現行の「S4」などは、現在のアウディのラインナップにおいては白眉(はくび)の一台だと思う。
0-100km/h加速は4.8秒、最高速度はリミッター作動で250km/h。SQ2は額面上、そのS4とほぼ同等の動力性能を誇るほど俊足なコンパクトSUVとして仕立てられた。搭載するエンジンはEA888系の2リッター直4直噴ターボで、そのパワーは300PS、最大トルクは400N・m。トランスミッションは湿式デュアルクラッチの7段Sトロニックを組み合わせる。その大パワーゆえ駆動方式は当然「クワトロ」となり、カップリングには理論上100:0~0:100の前後駆動配分を実現する第5世代ハルデックスが用いられている。
同門には同じ系統のパワー&ドライブトレインを持つ「S3スポーツバック」があるが、SQ2はそれよりわずかにパワーアップが果たされていながら、価格は30万円以上安い。いやいやSQ2はBセグメント相当だし車格が違うでしょうという話になるかもしれないが、実寸は全長4220mm、全幅1800mmとほぼほぼCセグメント級に達している。