メルセデス・ベンツCLA250 4MATICシューティングブレーク(4WD/7AT)
“程よい”という美点 2020.05.18 試乗記 クーペライクなスタイリングを身上とするメルセデス・ベンツのコンパクトワゴン「CLAシューティングブレーク」が、2代目にモデルチェンジ。気の利いたデザインとワゴンならではの機能性を併せ持つこのモデルの魅力を、ひとことで表すと……?車内空間に見るワゴンの利
拡張性の高いアーキテクチャーへの転換を機に始まった、メルセデスのFFラインナップの強化。なかでも、日本や米国でとりわけ人気を集めたのが「CLA」だ。新規顧客の多さも特徴的だったというから、単に「CLS」が手に余るとか、「Cクラス」よりちょっと気が利いてるとか、営業現場的にもそういう身内食いには至らない優等生だったのかもしれない。ちなみに初代の販売台数は世界で約75万台、日本では4万台を超えているという。
2代目となるCLAの「クーペ」も東京の路上ではちらほらと見かけるようになってきた2020年、いよいよ本格的なデリバリーが始まったのがそのシューティングブレークだ。プロファイルは全長・全幅そしてホイールベースやトレッドを含めCLAクーペと同一で、全高のみがわずかに5mm高い。ちなみに、室内高は後席のヒップポイントからの数値がクーペより50mm高くなっている。後席のフォールディングは広くなった室内幅を生かし、前型では6:4だったのに対して4:2:4の3分割式となり、使い勝手の幅を広げた。荷室容量は後席が立った状態で505リッターと前型より10リッター大きくなり、後席を倒した状態では逆に1370リッターと25リッター小さくなっている。一方、クーペのトランク容量は460リッターと、前型に対して10リッター小さい。
ともに“見た目優先”の物件であることにもちろん違いはないわけだが、自転車やスーツケースなどの“かさばりモノ”の積載力、そして後席居住性といった点で、ワゴンの利はきちんともたらされている。