BMW M3コンペティション(後編)
2021.11.07 池沢早人師の恋するニューモデル 漫画『サーキットの狼』の作者、池沢早人師によるBMWの高性能FRセダン「M3コンペティション」の試乗リポート後編。かつてE30型「M3」でグループAレースを戦った経験を持つ漫画界のレジェンドが、最新M3の走りを語った。サウンドもちょうどいい
「とにかくオールマイティーな一台である!」とBMW M3コンペティションを激賞する池沢早人師先生。前半では主にかつての愛車である「M4」との比較や足まわりの印象についてうかがったが、今回は肝心の走りを中心にお聞きすることにしよう。
パフォーマンスはいかがですか?
「M3コンペティションは、すべてが素晴らしいといえます。もちろんエンジンも文句ナシですよ。最高出力510PSの3リッター直6ツインターボは、先代モデルよりも断然速さを感じさせます。そこにしなやかな足が組み合わされると、本当に超絶快感なんですよね。1991年のグループAレースに『M3スポーツエボリューション』ベースのレーシングマシンで参戦していたことを思い出しました」
レーシングマシンを思い出すほどの走りであると?
「はい。M3スポエボのレーシングマシンは、基本、とても素直な操縦性を持っていました。あまりの乗りやすさに感動したんですよ」
そうなんですか! でも、しなやか=柔らかいということでもあるかもしれないので、レーシングマシンはともかく、市販モデルではスポーツ走行をするうえで物足りなかったりしないのですか?
「いいえ、全然そんなことはないですね。むしろ『しなやかになったことで、安心して踏めるようになった』といえるんですよ。前のM4クーペの足は硬すぎて、いろいろ気を使わされましたからね」
なるほど。各種のドライブモードは試されましたか?
「はい。とはいえ今日はウエットコンディションなので、『Mドライブプロフェッショナル』の『トラック』モードは少ししか試せませんでしたが、通常の『スポーツ』モードでも十分楽しめるクルマです。サウンドもちょうどいい感じですしね」
外で聴いていると、結構迫力ある音だと感じますが?
「んー、でも車内にいる限りは『音で疲れちゃう』というほどのものではなく、『ちょっと気持ちよく聴こえてくるかな?』ぐらいのものですよ。その意味でも、このM3コンペティションは“オールマイティーなクルマ”だといえるはずです」
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