買えそうな価格の「スバル・クロストレック」 買うべきグレードはどれ?
2022.11.23 デイリーコラムグレード間の差額は妥当
「スバルXV」がモデルチェンジして名を改めた「クロストレック」。そのグレード名と車両価格が明らかになった。標準グレードは「Touring(ツーリング)」、上級グレードは「Limited(リミテッド)」で、駆動方式はそれぞれFFとAWD(4WD)が選択できる。
- ツーリング(FF):266万2000円
- ツーリング(AWD):288万2000円
- リミテッド(FF):306万9000円
- リミテッド(AWD):328万9000円
標準グレード、ツーリングのFFは306万9000円で、旧型=スバルXVの2リッター車の最廉価グレードと比較すれば1万1000円高のほぼ据え置き、とみることもできる。しかし、旧型は全車AWDだったので、AWD同士で比べれば20万円強の価格アップということになる。
運転支援システム「アイサイト」に3つ目の単眼カメラが加わるなど、安全性の向上や、ボディー剛性のさらなる強化、そして昨今の原材料費/エネルギー高騰の影響を思えば、ギリギリ納得の価格設定という印象だ。
上級グレードのリミテッドは、旧型の上級グレードより約30万円も高くなっているが、クロストレックのリミテッドには11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイが標準装備となるので、やはり差額は実質20万円ということになる。
これまでスバルXVにはなかったFFが設定されたことで、AWDの必要性を感じないユーザーへの訴求など、購入層の裾野を広げる効果は高いだろう。その反面、低価格な1.6リッターエンジン搭載車はなくなったが、タイミングよく1.2リッターエンジン搭載の小型SUV「レックス」(「ダイハツ・ロッキー」のOEM供給車)が登場したので、スバル車全体のラインナップ構成としては、やはり幅が広がったといえる。
悩みどころは駆動方式
ツーリングとリミテッドのグレードごとの差異は内装の装備だけで、サスペンションセッティングや静粛性などに違いはない(タイヤのサイズと銘柄は異なる)ので、多方面から高く評価されているクロストレックの走りの良さを満喫するには、どちらを選んでもいい。ならば、より安いツーリングの買い得感が際立つ。
そもそもクロストレックはスバルXVに対して内装の上質感の向上は狙っておらず、よりカジュアルな雰囲気、そしてアウトドア現場で道具として使い込みやすいクルマに仕上げられているので、クロストレックの本質を味わうには標準グレードで十分というわけだ。
ただし、FFとAWDの走りのフィーリングはかなり異なるので、多くのスバルファンのように「AWD一択!」なら迷わずに済むが、駆動方式はどちらでも、という人は悩ましい問題に。クロストレックは走りが軽快で操舵応答性が極めて高く、ホットハッチのようなキビキビ感はFFのほうがより強く感じられるので、ハンドリングマニアにはFFを薦めたくなるところがある。価格差は22万円と小さくはないのだ。
これまでずっとスバルのAWDに乗ってきた人には、迷わずAWDを選択して絶対に後悔はないと断言できる。AWDはアクティブトルクスプリットと呼ばれる長年親しまれてきたシステムだが、制御面がかなり変更されたので、雪上路などでは進化の大きさが実感できるはずだ。
ところで、インターネットや新車スクープ系雑誌などでうわさになっている新しいエンジンの搭載はいつになるのか? そしてそれはどんなエンジンなのか気になるところだろう。長年スバル車を見てきた人なら「アプライドA型(初期型)は“待ち”」と考え慎重になることも理解はできる。
しかし、筆者としては、パワートレインについてはあまり気にしないでもいいと思っている。時代の流れから普通に考えて、おそらく将来的には小排気量化が進むのだろうが、スバルユーザーの間で大激震が起こるような低燃費と高出力を両立したものが出るのはまだかなり先になるだろうし、プロトタイプの試乗では出力やフィーリング面で2リッターのe-BOXERに不満を感じなかったので、後になって後悔する可能性は低いとみている。
デザインが気に入り、多方面で高く評価されている走りの良さに期待しているなら、アプライドA型を買って後悔はしないはずだ。
(文=マリオ高野/写真=スバル、webCG/編集=関 顕也)
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マリオ高野
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