ホンダ・シビック タイプRレーシングブラックパッケージ(後編)

2025.11.09 ミスター・スバル 辰己英治の目利き 辰己 英治工藤 貴宏 あの辰己英治氏が、“FF世界最速”の称号を持つ「ホンダ・シビック タイプR」に試乗。ライバルとしのぎを削り、トップに輝くためのクルマづくりで重要なこととは? ハイパフォーマンスカーの開発やモータースポーツに携わってきたミスター・スバルが語る。
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FF最速マシンの開発にかかるプレッシャー

かつて在籍したスバルの実験部でスバル車の走りを鍛え上げ、STIに転籍後は、コンプリートカーの開発と並行してレース監督なども務めた辰己英治さん。そんな辰己さんが今回試乗したのは、ホンダ最強モデルのシビック タイプR。前編ではそのパフォーマンスを評価しつつ、ステアリングフィールの若干の違和感も指摘した。

ところで、今日の辰己さんは、心なしかいつもよりも念入りに試乗しているように感じられる。同乗しているだけでもエンジン音や排気音が心地よく、シビック タイプRは単に速さだけでなく、感性を刺激する演出もしっかりつくり込まれているのがわかる。

――速いですねえ。

辰己:速いなんてもんじゃないねえ。

――このクルマの開発責任者を務めた柿沼秀樹さんは、「どうやったら速く走れるか」をずっと考えているとおっしゃっていましたね。手を止めたらライバルに追い越されてしまうので、「常にプレッシャー。寝ているときも考えているくらい」「プレッシャーから解放されるのは、新型の開発を終えた後1週間くらい」なんて言っていたのを覚えています。

辰己:ライバルと争うクルマを開発するということは、そういうことなんですよ。

 
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【ホンダ・シビック タイプRレーシングブラックパッケージのスペック】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4595×1890×1405mm/ホイールベース:2735mm/車重:1430kg/駆動方式:FF/エンジン:2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ/トランスミッション:6段MT/最高出力:330PS(243kW)/6500rpm/最大トルク:420N・m(42.8kgf・m)/2600-4000rpm/タイヤ:(前)265/30ZR19 93Y XL/(後)265/30ZR19 93Y XL(ミシュラン・パイロットスポーツ4 S)/燃費:12.5km/リッター(WLTCモード)/価格:617万9800円
【ホンダ・シビック タイプRレーシングブラックパッケージのスペック】
	ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4595×1890×1405mm/ホイールベース:2735mm/車重:1430kg/駆動方式:FF/エンジン:2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ/トランスミッション:6段MT/最高出力:330PS(243kW)/6500rpm/最大トルク:420N・m(42.8kgf・m)/2600-4000rpm/タイヤ:(前)265/30ZR19 93Y XL/(後)265/30ZR19 93Y XL(ミシュラン・パイロットスポーツ4 S)/燃費:12.5km/リッター(WLTCモード)/価格:617万9800円拡大