フィアット500に2気筒モデルが登場
2010.07.09 自動車ニュース「フィアット500」に、875ccの2気筒モデル登場
伊フィアットは、コンパクトモデル「フィアット500」に新開発の2気筒エンジンを搭載すると発表した。
■小さくてもスゴいやつ
2010年3月のジュネーブショーで初公開された新型2気筒エンジン「ツインエア」が、晴れて「フィアット500」に搭載されることになった。
2気筒といえば、1950〜1970年代に販売された“ご先祖モデル”と同じシリンダー数。「フィアット500」マニアなら思わず反応――するかどうかはともかく、フィアットが言うには、「自動車業界に新風を吹き込み、我が社の優位を決定付ける」自慢のパワーユニットである。
ポイントは、ドイツのフォルクスワーゲンも推し進める、排気量のダウンサイジングと過給機(ターボ)の併用。さらに、先にアルファ・ロメオの「ミト」でも採用されたフィアットグループ独自のバルブ駆動システム「マルチエア」も組み合わされ、既存のエンジンより理想的なパフォーマンスと燃費、低公害性をも手に入れたという。
実際の排気量は、わずか875cc。寸法でみれば、先に搭載されている直4ユニットより23%短く、重量も10%軽い仕上がりだ。
「ツインエア」ユニットは、65psから105psまで複数のユニットが用意されるが、このうち「フィアット500」に積まれるのは、85ps/5500rpm、14.8kgm/1900rpmを発生するもの。成績のほうは、0-100km/h加速が11秒で、最高速度は173km/h。燃費値(2ペダル式MT「デュアロジック」車)は順に、市街:21.7km/リッター、郊外:27.7km/リッター、総合:24.4km/リッターという内容。
メーカーも、「現行の1.4リッター直4モデル(100ps/6000rpm、13.4kgm/4250rpm)に迫るパフォーマンスを発揮しながら、燃料消費量は30%も少ない」と胸を張る。
85psモデルを含む2モデルには、「エコボタン」も用意される。これは、一部日本車でもおなじみのシステムで、ひとたびボタンを押せば、エンジンの出力を抑えるなどして、市街地における燃費性能をより向上させるというもの。
ほかエコな機能としては、標準でアイドリングストップシステムが付くのもポイントだ。
そんな2気筒の「フィアット500」が市場にお目見えするのは、今年の秋から。やがては、天然ガスが併用できる「メタンバージョン」の追加も見込まれている。
(webCG 関)
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