ボルボS402.0T(5AT)【ブリーフテスト】
ボルボS40 2.0T(5AT) 2000.09.18 試乗記 ……380.0万円 総合評価……★★★遅咲きセダン
「ボルボなのにハコネとは珍しい」と思いながら試乗会に赴いた。乗るのはプレミアムコンパクト、と同社の主張する40シリーズ。
ライトプレッシャーターボ搭載のS40に乗ってオドロイタ! というとちょっとオーバーですが、期待よりズッとよかった。なぜなら、失礼ながら、期待値が低かったから。
1997年の日本導入当時、「姉妹車」というと語弊があるので、オランダの同じ工場で生産される三菱カリスマと比較試乗した際、カリスマは日産プリメーラのようなシャープなハンドリングなのに、なぜにS40はこうも「鈍」なのでしょう?と不思議に思ったことがあった。
トレッドの拡大と、オプションの16インチ+ゴーマルタイヤが効いているのだろう。2001年モデルは、フロントの接地感が増して、見違えるようにハンドリングがよくなった。
見た目は(あまり)変わらねど、1500カ所もの改良を受けたという。遅咲きセダンだ。 
【概要】 どんなクルマ?
(シリーズ概要)
1995年に登場したボルボのボトムレンジモデル。ボルボ、三菱、オランダ政府の共同出資会社、オランダはネッドカー社で生産される。車型はセダン(S40)、ワゴン(V40)の2つ。日本には、いずれも1.9リッターのNAとターボが輸入される。2001年モデルから、トランスミッションが5段ATになった。衝撃によって膨張量を2段階に変化させる「デュアルモード」エアバッグ、カーテン状に開くサイドエアバッグを標準装備。ISOFIX対応チャイルドシートのアンカーも設置された。 
(グレード概要)
S40 2.0Tは、1.9リッター直4ユニットにインタークーラー付きターボで軽い過給をかけ、NA比29psアップの165psを得たスポーティバージョン。トップグレードとして、クルーズコントロール、ウッド&革のコンビステアリングホイール、ウッド調シフトノブなどが奢られる。 
【車内&荷室空間】 乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★ 
すっきりしたデザイン。大きなボタン類を配置したインパネまわりは、シンプルで好ましい。ターボモデルには、燃料、水温系の下に、平均速度、燃費、外気温などを表示するトリップコンピュータが装備される。 
(前席)……★★★★ 
テスト車は、オプションの本革シート、ガラスサンルーフを装備。高めの着座位置。シートはソフトで、座ると軽く身体が沈み、お尻を包み込む印象。バックレストと大きなヘッドレストが壁のように背面にそびえ、ドライバーに安心感を与える。2001年モデルから、パワーウィンドウなどのスイッチが、ドアパネルに移された。 
(後席)……★★★ 
充分な長さの座面。柔らかめの座り心地。膝前空間は必要充分だが、テスト車はスライディングルーフを設置していたため、ヘッドクリアランスは最小限だ。 
(荷室)……★★★ 
床面最大幅135cm、奥行き100cmの標準的なラゲッジスペース。ホイールハウスの張り出しは小さくないが、凹部をネットで仕切って小物を収納できるよう工夫している。2本ダンパーでリッドを支え、開口部は大きい。 
【ドライブフィール】 運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★ 
2001年モデルは、2000年モデルより出力を5psと0.7kgmアップ。一方、燃費は5%向上したという。給排気系のリファイン、クランクシャフトを4kg軽量化、ピストンを薄くして首振りを減らす、といった細かい改良を施され、回転はスムーズ。2500rpm付近から過給がかかるが、ごく軽いもの。アイシン製5段ATとのマッチングも良好だ。 
(乗り心地+ハンドリング)……★★★ 
本国モデルいうところの「スタンダード」設定のサスペンション。尖ったところのない、穏やかな乗り心地。15mm広がったフロントトレッド、10mm長くなったホイールベース、そして16インチのオプションホイール+50扁平タイヤの恩恵か、ニューS40は、接地感が増して、ハンドリングがよくなった。
(写真=高橋信宏)
【テストデータ】
報告者: 金子浩久
テスト日:2000年10月25日 
テスト車の形態 :広報車 
テスト車の年式: 2000年型 
テスト車の走行距離: 6137km
タイヤ: (前)195/60R15 88V/(後)同じ(いずれもPirelli P6000) 
オプション装備: -- 
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態: 高速道路(6):市街地(3):山岳路(1)
テスト距離: --
使用燃料: --
参考燃費: --
         
       | 
    
         
       | 
    
         
       | 
    
         
       | 
    
         
       | 
    

- 
  
  2025ワークスチューニンググループ合同試乗会(前編:STI/NISMO編)【試乗記】 2025.11.1 メーカー系チューナーのNISMO、STI、TRD、無限が、合同で試乗会を開催! まずはSTIの用意した「スバルWRX S4」「S210」、次いでNISMOの「ノート オーラNISMO」と2013年型「日産GT-R」に試乗。ベクトルの大きく異なる、両ブランドの最新の取り組みに触れた。
 - 
  
  シトロエンC3ハイブリッド マックス(FF/6AT)【試乗記】 2025.10.31 フルモデルチェンジで第4世代に進化したシトロエンのエントリーモデル「C3」が上陸。最新のシトロエンデザインにSUV風味が加わったエクステリアデザインと、マイルドハイブリッドパワートレインの採用がトピックである。その仕上がりやいかに。
 - 
  
  メルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズ(4WD/9AT)【海外試乗記】 2025.10.29 メルセデス・ベンツが擁するラグジュアリーブランド、メルセデス・マイバッハのラインナップに、オープン2シーターの「SLモノグラムシリーズ」が登場。ラグジュアリーブランドのドライバーズカーならではの走りと特別感を、イタリアよりリポートする。
 - 
  
  ルノー・ルーテシア エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECH(FF/4AT+2AT)【試乗記】 2025.10.28 マイナーチェンジでフロントフェイスが大きく変わった「ルーテシア」が上陸。ルノーを代表する欧州Bセグメントの本格フルハイブリッド車は、いかなる進化を遂げたのか。新グレードにして唯一のラインナップとなる「エスプリ アルピーヌ」の仕上がりを報告する。
 - 
  
  メルセデスAMG S63 Eパフォーマンス(4WD/9AT)【試乗記】 2025.10.27 この妖しいグリーンに包まれた「メルセデスAMG S63 Eパフォーマンス」をご覧いただきたい。実は最新のSクラスではカラーラインナップが一気に拡大。内装でも外装でも赤や青、黄色などが選べるようになっているのだ。浮世離れした世界の居心地を味わってみた。
 
- 
              
                
                          NEW
                    “安心・安全”をより長く 2人のプロが「ブリヂストン・ブリザックWZ-1」を語る
2025.11.42025-2026 Winter webCGタイヤセレクション<AD>ブリヂストンが、持てる最新のタイヤ技術を投入して誕生させた、新しいスタッドレスタイヤ「ブリザックWZ-1(ダブルゼットワン)」。高い氷雪上性能とサステナビリティーを併せ持つ新製品の魅力に、2人のプロフェッショナルが迫る。 - 
              
                
                        
                          NEW
                    2025ワークスチューニンググループ合同試乗会(後編:無限/TRD編)【試乗記】
2025.11.4試乗記メーカー系チューナーのNISMO、STI、TRD、無限が、合同で試乗会を開催! 彼らの持ち込んだマシンのなかから、無限の手が加わった「ホンダ・プレリュード」と「シビック タイプR」、TRDの手になる「トヨタ86」「ハイラックス」等の走りをリポートする。 - 
              
                
                          NEW
                    「新車のにおい」の正体は?
2025.11.4あの多田哲哉のクルマQ&Aかつて新品のクルマからただよっていた「新車のにおい」の正体は? 近年の新車ではにおうことがなくなった理由も含め、トヨタでさまざまなクルマを開発してきた多田哲哉さんが解説する。 - 
              
                
                        
                    第322回:機関車みたいで最高!
2025.11.3カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。2年に一度開催される自動車の祭典が「ジャパンモビリティショー」。BYDの軽BEVからレクサスの6輪車、そしてホンダのロケットまで、2025年開催の会場で、見て感じたことをカーマニア目線で報告する。 - 
              
                
                    現行型でも中古車価格は半額以下! いま本気で狙いたい特選ユーズドカーはこれだ!
2025.11.3デイリーコラム「クルマが高い。ましてや輸入車なんて……」と諦めるのはまだ早い。中古車に目を向ければ、“現行型”でも半値以下のモデルは存在する。今回は、なかでも狙い目といえる、お買い得な車種をピックアップしてみよう。 - 
              
                
                        
                    スズキ・アルト ラパン ハイブリッドX(FF/CVT)【試乗記】
2025.11.3試乗記スズキの「アルト ラパン」がマイナーチェンジ。新しいフロントマスクでかわいらしさに磨きがかかっただけでなく、なんとパワーユニットも刷新しているというから見逃せない。上位グレード「ハイブリッドX」の仕上がりをリポートする。 
      
      
      
      
      
      




    
    
    
    
    
                          
                        
                          
                        
                    
                        
                    
                  
                  
                  
                  
                        
                    
                        
                    
                        
                    