第22回「メルセデス・ベンツS400ハイブリッド エクスクルーシブ」(前編)
2013.11.01 水野和敏的視点エントリーモデルという位置付け
今回から数回にわたり、1500万円級のプレミアムラグジュアリーなハイブリッドセダンをテストします。まず、今回と次回の2回で、モデルチェンジしたばかりの「メルセデス・ベンツSクラス」のハイブリッドモデル「S400ハイブリッド エクスクルーシブ」(1270万円)を取り上げます。その次に、「レクサスLS600hL エグゼクティブパッケージ」の4人乗り仕様(1550万円)と「ポルシェ・パナメーラS ハイブリッド」(1483万円)を交えて、日独のフラッグシップサルーンにおける、ハイブリッドシステムに対する考え方の違いを浮き彫りにできればと考えています。
では、早速今年10月に日本デビューを果たしたばかりのメルセデス・ベンツS400ハイブリッドを見ていきましょう。8年ぶりのモデルチェンジとなったSクラス。時代の要求だと思いますが、興味深いのは、ハイブリッドシステムを搭載する「S400ハイブリッド」が1090万円から用意され、事実上のエントリーモデルとなっていることです。
「BlueDIRECTハイブリッドシステム」は、3.5リッターV6ガソリンエンジン(306ps、37.7kgm)を、エンジンとトランスミッションの間に置かれた電気モーター(27ps、25.5kgm)と組み合わせるシステムです。バッテリーは、リチウムイオン。「回生ブレーキ」や「モーターアシスト」のほか、条件さえそろえば、35km/hまでモーターだけで走れます。高速巡航時にパワープラントを切り離して燃費向上を図る「セーリング機能」も備わります(特にこの高速巡航時の切り離しは、ハイブリッド車にとって、とても大事な機能なんです)。
用意された試乗車は、19インチタイヤを履き、豪華なナッパレザーシートを備える上級仕様のS400ハイブリッド エクスクルーシブです。
しかし、ダイヤモンドシルバーのボディーカラーにペイントされた外観をつぶさに眺めていくと、ここまで来た空力処理の素晴らしさに感嘆する一方で、建て付け精度の不足という、何とも表現できない点もありました。
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