第1回:編集部に「CTS」がやって来た
「キャデラックCTSセダン」がある日常をリポート
2017.02.17
キャデラックCTSセダン日常劇場<PR>
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いつもの試乗記より長い時間、じっくりとテストして、そのクルマと過ごす毎日を、さまざまな角度からリポートするのがwebCGの名物(?)企画「日常劇場」。今回から約2カ月間、「キャデラックCTSセダン プレミアム」がある日常を報告する。webCG CTSを、どうぞよろしく!
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276psの2リッター直4ターボを搭載
クリスタルホワイトトゥリコート(tricoat)と呼ばれる、パールホワイト系のしゃれたボディーカラーをまとったCTSセダンが編集部にやって来たのは2月上旬のことだった。ベージュのトリムに、ダークなウッドのパネルを合わせたインテリアは明るく、同時にフェミニンな繊細さや優雅さも漂う。アメリカンラグジュアリーに柔と剛の側面があるとすれば、この色彩がもたらすイメージは明らかに柔だろう。webCGの“野郎ども”が執筆する「日常劇場」でこの世界観がどこまで表現できるか、ちょっと心配になってしまった筆者であった。
さて、これから約2カ月間リポートしていくCTSには、この体格にして意外や2リッターガソリン直4ターボという“つつましやか”なエンジンが搭載されている。最高出力は276psで最大トルクは40.8kgm。これに今やキャデラックのスタンダードとなった8段ATが連なる。駆動方式は4WDである。
CTSのトランスミッションが従来の6段から8段に変更されたのは2015年12月のことだ。これと同じタイミングでApple CarPlayも標準搭載された。Apple CarPlayが何であるか、いまさら説明は必要ないかもしれないが、念のために簡単に説明すれば、iPhoneが持つ各機能を車内モニターに直接表示させることができるスマートフォンインターフェイスのことである。Siriと呼ばれる音声コマンドを用いてハンズフリーで(もちろん日本語で)操作できる。
そんなCTSセダン プレミアムの車両価格は790万円。われわれのリポート車には18万8400円分のオプション(有償ペイントとフロアマット)が付いているので、車両総額は808万8400円となる。
折り目正しいラグジュアリーセダン
編集部にやって来てから1週間、距離にしてまだ300kmあまりしか走ってない現時点では、われわれはまだ「日常劇場」の「に」の字も表現できないに違いない。しかしCTSセダンというクルマはラグジュアリーなのか、それともスポーティーなのか、ひとことで表わせと言われたら、それには迷うことなく答えられる。ラグジュアリーである。
どこからか、そんなの当たり前だろう、という声が聞こえてきそうだ。しかしかつて弟分の「ATSセダン」の長期試乗リポートをお届けした時には(覚えていらっしゃるだろうか)、ラグジュアリーというべきかスポーティーというべきか迷いに迷った覚えがあるのだ。そして「ラグジュアリーかスポーティーかのどちらかではなく、実はそれらの間を自在に行き来できる」存在だと、やや苦しげにまとめるしかなかった。
しかしCTSは、もっとずっとわかりやすいセダンである。まず、室内の静粛性の高さがラグジュアリーである。2リッターエンジンは高回転まで引っ張ればそれなりにエンジン音を発するものの、一定速で流している時はまったくその存在を主張してこない。
さらに2リッター直4ターボエンジンの力強さが極めてラグジュアリーだ。全長4970mm、車重1780kgという立派な体格のサルーンがたった2リッターで高級車らしく骨太に振る舞えるのか心配になるが、これがとてもよく走るのである。スロットル操作に対するレスポンスも、ターボエンジンにしてはとてもいい。そして、その実用トルクの山を8段ATがスムーズかつテンポよくつないでいく。その粛々としたマナーも実にラグジュアリーである。
ラグジュアリーとは潤沢、時に浪費とか放蕩(ほうとう)といったニュアンスすら伴うことすらある。しかしCTSセダンにはその“悪い脂”のようなものが感じられない。われわれはこのCTSから、最新のアメリカンラグジュアリーというものをマジメに学ばなくてはならないようである。これから2カ月間、よろしくお願いします!
(文=webCG 竹下元太郎/写真=小河原認)

竹下 元太郎
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