アウディA6セダン55 TFSIクワトロ(後編)
2019.06.20 谷口信輝の新車試乗 「これこそ、僕の考える“素晴らしいクルマ”です」。これまでアウディのよさを素直に認められなかったという谷口信輝が、新型「A6セダン」を高く評価するのはなぜか? 後編ではデザインを中心に、その印象を報告する。文句のつけようがない
心の底ではアウディのよさを評価しているのに、それを口に出して認めたがらなかった谷口信輝。しかし、新型A6は彼のそんな心境さえ大きく変化させてしまう力があった。その核心については後ほど触れることにして、まずは内外装をじっくり観察してもらうことにしよう。
「このインテリアデザインはいいですね。特に、センターコンソールのモニターの下に見えるエアコン周りの操作系がいいです」
現行世代の「A8」「A7スポーツバック」「A6」では大型タッチスクリーンを活用してダッシュボード周辺のフラッシュサーフェイス化を実現。スイッチ類による凹凸がほぼないうえ、スイッチを消したときに真っ黒に沈み込むデザインは極めて未来的だが、タッチスクリーン式ゆえにブラインドタッチはしにくく、これが一部で非難される状況を生み出しているのも事実である。
「そうなんですか? 僕は素直にかっこいいと思いますよ」
アウディのセンスと波長があったように見受けられる谷口に、インテリアデザインの気づきにくい特徴についてひとつ解説してみた。ダッシュボード上に設けられた横長のエアベントは、室内からも見えるフラップの向きを変えることで空気の吹き出す方向を上下に調整するごく一般的なものだが、他の多くのクルマとは異なり、A6では実際に吹き出し方向を変えてもフラップの位置は上下しない。こんな細かい部分にまでこだわりを示すのはアウディくらいのものだろう。谷口からは「へー、本当だ。そんな説明、誰から聞いたの? まるでアウディのセールスマンみたいじゃないですか……」と逆に突っ込まれてしまったが。
それでも谷口はインテリアのよさを素直に認めた。
「クオリティー感もいいし、居住性にも文句ありませんね。さっき後席に腰掛けてみましたが、ひざ周りの余裕は僕が座っても3~4cmありますし、ヘッドルームも問題ナシ。何の不満もありません」
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