トヨタ・スープラRZ(前編)

2019.10.03 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 レーシングドライバー谷口信輝が今回試乗したのは、トヨタのスポーツカー「スープラ」の最上級グレード。いつものワインディングロードで走らせてみると、新たな気づきがあったという。
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一般道では印象が変わる

“走り屋”を自称し、「トヨタ86」が発売されたときには真っ先に手に入れた谷口信輝にとって、先ごろ発売された新型トヨタ・スープラは大注目の一台に違いない。先日、スープラの兄弟車といって差し支えのない「BMW Z4」をテストしてもらったときにも「もうスープラ(のプロトタイプ)にも乗りました」と語っていたので、それから5カ月が過ぎた今回の取材までには何度もスープラに試乗したことだろう。

そんな話を切り出すと、谷口は少しポカンとした顔になって「いや、あの、実は公道を走らせたのは今回が初めてなんです」と答えたのである。なんともこれは意外ではないか。
「いままで袖ヶ浦フォレストレースウェイとトヨタのテストコースで試乗しただけで、新型スープラで街乗りするのは初めて。でも、クローズドコースで走らせたときと、ちょっと印象が違いますね」

ほほー。今回いつものワインディングロードで試乗してサーキットやテストコースのときと印象が異なったのは、どんなところだったのか? 谷口に聞いてみた。
「まず、結構速いなあと思いました。パワーがかなりあって、1速、2速、3速とギアのつながりもいい。それにシフトもスパスパと変わっていくので、スポーティーな感じは十二分にありますね。しかも、トラクションがいいので加速も素早い。ぶわーっと速度が上がっていって、結構速い感じがしました」

谷口によれば、今回試乗してもらった最上級グレードの「RZ」だけにはギアボックスに特別なソフトウエアが組み込まれているそうだ。
「コーナリングのバランスだけでいえば真ん中の『SZ-R』が一番楽しいんです。エンジンが4気筒で軽いからノーズの入りがよくて。ただ、6気筒を積んだRZはパワーがあるのと、ギアボックス自体はSZ-Rと同じでもプログラムが違うんです。例えばRZをオートマチックモードで走らせていると、コーナーの手前で減速しただけで自動的に下のギアにシフトダウンして、次に加速するのを待ち構える状態になるんです。まあ、RZのほうがSZ-Rよりも100万円高いんですから、そのくらいの差があってもいいですよね」

 
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