第634回:こんなカーライフがあったのか! ホンダ車中泊用アクセサリーのすすめ
2020.11.13 エディターから一言 拡大 |
クルマのオプション&アクセサリーといえば、カーナビ? それともエアロ? ホンダアクセスが開発したさまざまなアイテムは、「使って泊まれる道具」としてのクルマの魅力を飛躍的に高めるものだった。
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「ひとりでいい」から「ひとりがいい」へ
世は“おひとりさま”ブームだが、旅する人のマインドとしてはとうの昔から「ひとり旅がいいよね」となっている。そのよさは、夜更けにレイトショーをひとりで見に行く感覚に近いのかも。見終わったあとに、無理して“いい感想”を口にする必要なんかないもんね……ひとりぼっちだから(笑)! もしそれが胸を熱くしてくれるようなアタリの映画(体験)だったら、なおさらおひとりさまがいいかもしれない。そう、沈黙というのはぜいたくなものなのだ。
そんなリッチな沈黙を、痛快なくらいに貫けるレジャーがいま注目を集めている。それはテント泊や車中泊を中心としたソロのキャンプステイだ。特にオートキャンプは、コロナ禍も要因となって話題に上ることが多く、高額なキャンピングカーの売れ行きもいいらしい。
クルマにキャンプ用品を積んでキャンプサイトを目指すオートキャンプ。それは家族や仲間と行ってももちろん楽しいが、ひとりで行ってもまたずいぶん愉快だという。いや、どちらかというと「ひとりで行ってこそ楽しめる!」の声が、最近の筆者には大きく聞こえてくる。たしかにソロキャンプがこんなにはやっていること自体、前代未聞だ。
そんな「ソロキャンプ楽しんでいます!」「ソロキャンプやってみたいな!」の両派にこそおすすめしたいクルマを、千葉の牧場で見つけてしまった。ホンダのスペシャルな外泊マシン、軽自動車「ホンダN-VAN」の車中泊仕様だ。
実演取材会でワクワク体験
千葉県北部にある成田ゆめ牧場・ファミリーオートキャンプ場で開催された「アウトドア取材会」は、車中泊のさまざまなシーンで活躍してくれるホンダの純正アクサセリーに触れられるイベントだ。たくさんのアイテムの使い勝手を実車のコンパクトミニバン「フリード+」やN-VANに装着した状態で体感できるという。車中泊かあ、楽しそうだなあ、とウズウズしていた自分にピッタリなイベント取材。これはうれしい。
会場に用意された体験車両は3タイプ。でも僕のキモチは最初からある一台のみに向けられていた。車中泊ひとり用仕様のN-VAN、ガーデングリーン・メタリックのかわいいアイツだ。“自分の部屋”にするならあれがいい。
見て、触って、動かす、試す。いろいろやってみた。果たして……N-VANはすごかった。助手席のスペースまで荷室として使えることは知っていたけれど、正直ここまでとは思わなかった。Bピラーのない左の助手席側はリアエンドまでほぼ完璧にフラットなまま地続きになっている。あるのは見晴台のように突出したドライバー席だけ。これには感動した。自転車を積むなんて余裕も余裕、バイクだって結構なサイズまでイケるだろう。助手席を段差なくフラットに収納する「ダイブダウン機構」。N-VANが与えてくれる“ワクワク光線”の70%はこの仕組みから発射されている。
そして、そんなN-VANでの車中泊・ソロキャンプをさらに便利に楽しくしてくれるのが、ホンダアクセスが開発したホンダ純正アクセサリーの数々というわけだ。
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ぜいたくなN-VAN専用のアクセサリー
前置きがだ~いぶ長くなったが、目玉となっている純正アクセサリーをひとつひとつ試していこう。
まずは「ルーフインナーラック」。もともと天井がびっくりするほど高い(荷室高:1365mm)N-VANの上方スペースを生かせるよう、車外後方からアプローチしやすい位置に備わるこのラックは、キャパシティーの大きさもさることながらメッシュの網目の密度も粗すぎず細かすぎずで絶妙に使いやすい。自転車用ヘルメットやランプ類、ハンガーなどをつり下げるのも簡単で、単なるモノ入れ以上の価値がある。
そして、前述のルーフインナーラックを裏方として支えつつ、同じく荷室の上部に設置することで荷掛けなどに役立つのが「ルーフインナーサイドパイプ」、そして仲間の「有孔ボード」だ。ルーフインナーサイドパイプはショートタイプとロングタイプの2種類が選べ、後者の場合は、荷室から後席にかけてのキャビン上部をカバーしてくれる。これなら荷掛けだけでなくパッキングの支点にもなってくれるので、活躍の場も広そう。リアクオーターウィンドウにかぶせる有孔ボードも、フックやネットと併用するなどユーザーの工夫次第でたくさんのお気に入りアイテムをディスプレイできるようになる。
助手席前のダッシュボードに組み込むのは、「簡易ボード」という文字通りの“板”。組み込むというより挟み込むという感じなので、脱着もワンタッチでイージーだ。ササッとノートPCに向き合いたいときのために持っていると便利だろう。同じくダッシュに備わる「スチールインテリアパネル」はマグネットが取り付け可能。チケットやタグなどを整理するのにいい。見た目の質感も高いので、インテリアのワンポイントになるのもうれしい。
“囲まれての安らぎ”にビックリ
車中泊アイテムはまだまだある。
外からの明かりと視線をさえぎる「プライバシーシェード」はどうか。この効果、特に心理的効果はとてつもなく大きなものだった。車中泊ビギナーの僕は正直、ウィンドウ一枚一枚にマジックテープでシェードを張っていきながら「なんだかヤボったいなあ」と、それほど気が進まなかった。でもそれらの作業をひと通り終えてヨイショと車内の真ん中に腰を下ろしてみると……。そのありがたみに深く感じ入り、自分の浅はかさを反省したのである。これは欲しい! マスト!
いい生地を使ったタダの目隠しと言ってしまえばそれまでだが、実際にぐるりと張ってみて、これほどキモチが落ち着くとはまったく予想していなかった。いや増す“俺の部屋”感(笑)。
つぎは「テールゲートカーテン」だ。これははね上げたバックドアを天井として有効活用しつつ占有空間を広げるために役立つアイテム。上記のプライバシーシェードと同様にほどよい目隠し具合で、クルマのリアまわりに“前庭”をつくってくれる。ここにハイバックのアウトドアチェアを置いてくつろげば、発泡酒はプレミアムなビールに、魚肉ソーセージはドイツ製の高級なソーセージに変身することだろう。
そして、「N-VAN用クイックエアマット シングルベッドタイプ」。N-VAN専用にあつらえられたジャストサイズのエアマット。快適睡眠ツールだ。この商品は純正アクセサリーではなく、ホワイトハウスという社外のメーカーが製作しているので販売ルートもディーラーとは異なる。かなり厚手で頑健なつくりゆえ、車内フロアの凸凹を拾うことはまずない。
エアが充てんされている状態のデカくてハードなクイックエアマットを目の前にすると、「専用バッグ(実測65×35×15cm)に本当におさまるのだろうか?」と疑ってしまう。それほどタフな設計で、得られる安心感も高いのがうれしい。軽量コンパクトが売りのキャンプ用マットとはまったく次元の違う、クルマで運ぶことが前提のスペシャルマットだ。
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悩める父への福音かも
車中泊体験、めちゃくちゃ楽しかった。知らないことがたくさんあった。
筆者にももちろんひとり旅の経験はあるが、そのほとんどはバイクに乗ってのソロツーリングだ。それはそれでめっぽう楽しいが、クルマに比べて圧倒的に貧弱な積載能力をマキシマムに生かすために、持てる所持品をミニマムに抑えるという……まあまあ貧乏くさい、もとい至極ストイックなパッキングスキルが常に求められる。それがバイクツーリングの基本だ。長距離×テント連泊となれば、旅はますますシリアスになる。まるでホンダの「M・M思想」(人のためのスペースは最大に、メカニズムは最小にという、マン・マキシマム/メカ・ミニマムの思想)のような、ミニマリズムの極致だと自分では誇らしく思っているのだが、それはちょっと違うかもしれない。
そんな感じだから、バイクのソロキャンプは気軽じゃない。入念な準備と、ある種の気構えがいる。それらからたまには解放されたいよな~と思ったときに、車中泊スペシャルなN-VANが僕の前に現れた。
これは欲しい。本気で欲しい。子どもたちが大きくなるにつれて存在が危うくなっている父のホビー空間(6畳間)を外に逃すためにも、もうN-VANしか道はないのかもしれないな。
取りあえず、車中泊しながら将来のことでも考えようっと……。ビールおかわり!
(文=宮崎正行/写真=三浦孝明/編集=関 顕也)
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宮崎 正行
1971年生まれのライター/エディター。『MOTO NAVI』『NAVI CARS』『BICYCLE NAVI』編集部を経てフリーランスに。いろんな国のいろんな娘とお付き合いしたくて2〜3年に1回のペースでクルマを乗り換えるも、バイクはなぜかずーっと同じ空冷4発ナナハンと単気筒250に乗り続ける。本音を言えば雑誌は原稿を書くよりも編集する方が好き。あとシングルスピードの自転車とスティールパンと大盛りが好き。
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