アウディRS 3セダン(後編)
2023.02.23 あの多田哲哉の自動車放談 クルマの開発に長年たずさわってきた多田さんも衝撃を受けるほど、“意外なことだらけ”という「アウディRS 3セダン」。従来のアウディ、そして普通のクルマではありえない性質について、さらに語ってもらおう。アウディの葛藤が見えてくる
前編ではアウディRS 3を「ボタンひとつで、ある意味FR以上に不安定に、そして振り回せるようになるクルマ」と評した多田さんは、RS 3がこういうクルマになった背景としては、アウディがBMWのご近所さんであることも無関係ではないと推察する。
「知っている人も多いと思いますが、アウディの本拠であるインゴルシュタットはミュンヘンのすぐ近くにあります。ミュンヘンは言うまでもなくBMWの本拠地です」
「聞くところでは、昔からBMWのエンジニアがアウディに引き抜かれることも多かったそうです。また、ドイツ最強のサッカーチームはバイエルン・ミュンヘンですが、そのメインスポンサーを務める自動車メーカーは、本当の地元企業であるBMWではなく、なぜかアウディなんですよ」
BMWが世界有数のFR車メーカーとして気持ちいい走りのイメージを確固たるものとしているのに対して、アウディは基本的にFFと4WDのメーカーである。
「この辺には日本人には分からない歴史や確執があって、アウディとBMWにはお互いに思うところがあるようです。特に両社の古参社員に話を聞くと、けっこう辛辣(しんらつ)なことを言い合っています(笑)」
あと、先代RS 3の高い完成度をみるに、新型の開発では、もうやることがなくなってしまっていたとも考えられる。
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