ロータス・エメヤR(前編)

2025.08.28 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 往年のピュアスポーツカーメーカーとはまるでイメージの異なる、新生ロータス。その意欲作たるハイパーカー「エメヤR」は、さまざまな車両開発にたずさわってきた多田哲哉さんの目に、どう映るのか?
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これは大変なことになる

ロータスは昔からトヨタと無関係ではない。かつての「エスプリ」や「エクセル」には一部にトヨタの部品が使われていたし、「エリーゼ」から最後のエンジン車といわれる「エミーラ」まで、トヨタ製エンジンが積まれてきた。

「私もトヨタにいたころに3~4回はロータスを訪れたことがあります。トヨタが部品を供給するだけでなく、トヨタからロータスに開発委託したケースもあります。例えば、2018年に限定で売った『ヴィッツGRMN』のスーパーチャージャーエンジンがそうです」

「トヨタも過去に何度か、ロータスとの資本提携、さらには買収も検討したのですが、結局は実現しませんでした」と多田さんは明かす。

というわけで、現在は中国ジーリー傘下にあるロータスは高級電気自動車(BEV)メーカーへの脱皮を掲げて、企画はもともとの本拠であるヘセルで行われるが、開発はドイツに新設されたイノベーションセンターが、生産は中国の武漢工場が担当する。この“フルエレクトリック・ハイパーGT”をうたうエメヤも、そんな新生ロータスの一台である。

今回のエメヤも多田さんが「ぜひ乗ってみたい」と希望した一台だ。自身もスポーツカーづくりの思想に影響を受けたという多田さんも、新生ロータスに興味津々だったのだ。

ひとしきり試乗を終えた多田さんの第一声は「これは衝撃です」だった。

 
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