三菱デリカミニTプレミアム DELIMARUパッケージ(4WD/CVT)

デリ丸。と一緒に出かけよう! 2025.11.22 試乗記 鈴木 真人 初代モデルの登場からわずか2年半でフルモデルチェンジした「三菱デリカミニ」。見た目はキープコンセプトながら、内外装の質感と快適性の向上、最新の安全装備やさまざまな路面に対応するドライブモードの採用がトピックだ。果たしてその仕上がりやいかに。
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悪路走破性アップをアピール

試乗の前に開かれた商品説明会では、三菱の新型デリカミニが急坂やモーグル路などで構成されたオフロードコースを走行する映像が披露された。前輪が浮いてしまうような場面もあり、かなりハードな状況をクリアしている。初代に比べて悪路走破性能が大幅にアップしていることをアピールしたいようだ。「デリカD:5」のアウトドアイメージにあやかったネーミングであり、デリカファミリーを三菱の核に据えようと考えているのだろう。

初代が発表されたのは2023年4月。わずか2年半でフルモデルチェンジを行うことになった。「eKクロス スペース」のビッグマイナーチェンジで車名も変えたという経緯があり、今回が初めてゼロから立ち上げたモデルなのだ。アライアンスを組む日産との合弁会社NMKVが開発しており、「三菱eKスペース」「日産ルークス」は姉妹車である。基本構造とパワーユニットはいずれも同じだ。

SUV的なスタイルを持つ軽スーパーハイトワゴンが人気となっていることを受け、大きな期待を背に登場したのがデリカミニだった。「デイリーアドベンチャー」をテーマに掲げ、行動範囲を広げるクルマであることを主張する。すでにこのカテゴリーには「スズキ・スペーシア ギア」「ダイハツ・タント ファンクロス」があったが、グリップコントロールとヒルディセントコントロールを標準装備としたことで違いをみせた。ただし、本格的オフローダーとは言っていない。あくまで“日常の冒険”の範囲内で使うことが想定されている。

デリカを名乗っていても、D:5とはあまり似ていなかった。ダイナミックシールドを採用しているのは同じだが、力強さを感じさせる兄貴とは違って愛嬌(あいきょう)や親しみやすさが前に出た顔つきだ。2代目はタフさを強調しながらもかわいげが増したように感じる。シンプルでクリーンな洗練系のルークスと同じ骨格だとは思えない。デザイナーの苦労と奮闘が忍ばれる。

2025年10月29日に販売が開始された三菱の新型「デリカミニ」。今回のモデルは2代目にあたるが、初代は「eKクロス スペース」のビッグマイナーチェンジモデルとして登場した。試乗したのは最上級グレード「Tプレミアム DELIMARUパッケージ」の4WD車で、車両本体価格は290万7300円。
2025年10月29日に販売が開始された三菱の新型「デリカミニ」。今回のモデルは2代目にあたるが、初代は「eKクロス スペース」のビッグマイナーチェンジモデルとして登場した。試乗したのは最上級グレード「Tプレミアム DELIMARUパッケージ」の4WD車で、車両本体価格は290万7300円。拡大
初代モデルと同じくリアウィンドウ下に「DELICA」の車名ロゴを配置。リアコンビランプで目に留まる四角のブロックをモチーフとデザインは、エクステリアの各所にちりばめられている。
初代モデルと同じくリアウィンドウ下に「DELICA」の車名ロゴを配置。リアコンビランプで目に留まる四角のブロックをモチーフとデザインは、エクステリアの各所にちりばめられている。拡大
きりりとした丸目をさらに強調した“やんちゃかわいい”をテーマとするフロントフェイス。厚みを増したボンネットや、ボディー同色のダイナミックシールドなどで、これまで以上にタフさを主張している。
きりりとした丸目をさらに強調した“やんちゃかわいい”をテーマとするフロントフェイス。厚みを増したボンネットや、ボディー同色のダイナミックシールドなどで、これまで以上にタフさを主張している。拡大
ボディーカラーはモノトーンが9色、ツートンは写真の「サンドベージュ/ブラック」をはじめ、「ホワイト/ブラック」「チタニウムグレー/ブラック」「ナチュラルアイボリー/ブラック」など6タイプがラインナップされる。
ボディーカラーはモノトーンが9色、ツートンは写真の「サンドベージュ/ブラック」をはじめ、「ホワイト/ブラック」「チタニウムグレー/ブラック」「ナチュラルアイボリー/ブラック」など6タイプがラインナップされる。拡大