日産エクストレイルNISMOアドバンストパッケージe-4ORCE(4WD)

戦うための赤 2025.12.03 試乗記 鈴木 真人 「日産エクストレイル」に追加設定された「NISMO」は、専用のアイテムでコーディネートしたスポーティーな内外装と、レース由来の技術を用いて磨きをかけたホットな走りがセリングポイント。モータースポーツ直系ブランドが手がけた走りの印象を報告する。
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バリエーションを拡大

先日開催された「ジャパンモビリティショー2025」で注目を集めたのが新型「日産エルグランド」だった。16年ぶりのフルモデルチェンジであり、日産が反転攻勢に転じる旗頭となるはずである。発売は2026年夏とされているので、それまでは現行勢力で戦わなければならない。乏しいタマ数のなかで、戦闘力を持っているのは「セレナ」と「ノート」、そしてエクストレイルぐらいだろう。この3モデルでトヨタやホンダと張り合わなければならない。

日産の武器は、NISMOと「AUTECH」だ。2つのスポーティーブランドを持つのは日産だけで、大きなアドバンテージになる。セレナもノートもNISMOバージョンとAUTECHバージョンを展開し、付加価値を与えることで販売成績を伸ばすことに成功した。エクストレイルは4代目が日本に導入されてから3年のタイミングでマイナーチェンジを行った。内外装に手を入れるとともに、新たなグレード構成でバリエーションを拡大している。

これまでにもあったAUTECHにNISMOが加わり、さらにアウトドア色を強調した「ROCK CREEK(ロッククリーク)」を新規設定した。従来のAUTECHが特別な意匠を付加したドレスアップモデルだったのに対し、ハンドリングや加速感をチューニングした「AUTECHスポーツスペック」を追加している。すでにセレナや「ノート オーラ」で採用している手法だ。

ロッククリークはこれまでにはなかったグレードである。初代と2代目のエクストレイルは適度な道具感をまとっていたが、次第に都市型オンロードSUVに姿を変えてきた。アウトドア愛好者が物足りなく感じていたことは想像がつく。離れていったユーザーを振り向かせるために、タフなイメージを強調したモデルを投入したのだと思われる。

2025年8月に行われた「日産エクストレイル」のマイナーチェンジを機にラインナップに加わった「エクストレイルNISMO」。NISMOロードカーが目指す走りのコンセプトをもとに、運動性能に磨きをかけたスポーツモデルと紹介される。
2025年8月に行われた「日産エクストレイル」のマイナーチェンジを機にラインナップに加わった「エクストレイルNISMO」。NISMOロードカーが目指す走りのコンセプトをもとに、運動性能に磨きをかけたスポーツモデルと紹介される。拡大
「NISMO」のロゴが入ったリアアンダースポイラーは下端がディフューザー形状とされ、中央にレーシングカーをイメージしたフォグランプが埋め込まれる。
「NISMO」のロゴが入ったリアアンダースポイラーは下端がディフューザー形状とされ、中央にレーシングカーをイメージしたフォグランプが埋め込まれる。拡大
フロントグリル上部にダーククロムのアクセントを加えてシグネチャーランプとの連続性を強調。「NISMO」のロゴと赤いラインが入ったアンダースポイラーも同モデルの専用アイテムとなる。
フロントグリル上部にダーククロムのアクセントを加えてシグネチャーランプとの連続性を強調。「NISMO」のロゴと赤いラインが入ったアンダースポイラーも同モデルの専用アイテムとなる。拡大
ボディーカラーは写真の特別塗装色「NISMOステルスグレー/スーパーブラック2トーン」を含む、「カーディナルレッド(CPM)/スーパーブラック2トーン」「プリズムホワイト(3P)/スーパーブラック2トーン」など全6タイプがラインナップされる。
ボディーカラーは写真の特別塗装色「NISMOステルスグレー/スーパーブラック2トーン」を含む、「カーディナルレッド(CPM)/スーパーブラック2トーン」「プリズムホワイト(3P)/スーパーブラック2トーン」など全6タイプがラインナップされる。拡大