ついにハードウエアの更新も実現 進化した「スバルアップグレードサービス」の特徴を探る
2026.03.05 デイリーコラムスバルのアップグレードサービスとは?
「東京オートサロン2026」でスバルが発表した「SUBARU UPGRADE SERVICE(スバルアップグレードサービス)」の先行予約受け付けが2026年2月13日にスタートした。
スバルアップグレードサービスは、「スバル車のユーザーは一台のクルマを長く大切に乗り続ける場合が多い」という特徴を踏まえ、車両購入後にも、機能拡張や性能向上をユーザーへ継続的に提供することを目的に始まったサービスである。
これまでスバルはソフトウエアをアップデートするプログラムとして、現行型「レヴォーグ」(VN型)向けに「SUBARU Active Damper e-Tune(スバルアクティブダンパーeチューン)」を2023年にリリースし、2025年には「スバルBRZ」のD型(大幅改良型)向けに「SUBARU Sport Drive e-Tune(スバルスポーツドライブeチューン)」を発表してきた。今回はその第3弾として、ついにハードウエアをアップデートするプログラムを導入したわけだ。
先行予約が開始されたのは、現行型レヴォーグにおける走りの質感を高める「SUBARU Dynamic Motion Package(スバルダイナミックモーションパッケージ)」と、同じく現行型レヴォーグの車内の快適性を向上させる「SUBARU Comfort Quiet Package(スバルコンフォートクワイエットパッケージ)」、そして先代レヴォーグ(VM型)および先代「WRX S4」(VA型)を対象としたインテリアをグレードアップする「SUBARU Ultrasuede Package(スバルウルトラスエードパッケージ)」の3種類。
次ページ以降、現役のVN型レヴォーグオーナーとして率直な意見を述べていく。
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |
走りの質を高める純正チューン
まず、ダイナミックモーションパッケージ。これは、現行型レヴォーグのフロントサスペンションロアアームを、現行型WRX S4(VB型)と同様のピロボールブッシュを採用したパーツに交換するとともに、タイロッドエンドも湾曲形状のパーツへと交換。さらに、変更部品に合わせて前後足まわり各部の締結力を最適化し、車両姿勢を補正するというものだ。メーカー希望小売価格(予定価格)は13万2000円(部品代が8万8000円、標準工賃が4万4000円)である。
結論から申し上げると、これは非常にすてきで有意義なチューニングではないかと推測する。
筆者の愛車VN型レヴォーグの2.4リッター水平対向4気筒ターボエンジン車は、走りの面で非常にいいクルマだと感じているが、とはいえしょせんは「つるしの量産車」であるため、もっともっと良くなる余地はあるとも感じている。
だが、まるでアルピナがBMWの量産車を仕立て直すように──とまではいかないかもしれないが、まぁそんなニュアンスでVN型レヴォーグの足に「メーカー純正のチューン」を適用すれば、ただでさえ良好なVN型レヴォーグの挙動は、より洗練されるはずだ。スバルの公式動画にて、レーシングドライバーの山内英輝選手と久保凜太郎選手がダイナミックモーションパッケージを体感したうえで激賞しているが、彼らも自分の力と看板でメシを食っているプロなので、うそや大げさなことは決して言わないはず。このパッケージでレヴォーグの走りは激変するのだ。
もしもあなたがクルマの走行フィールにこだわりたい現行型レヴォーグオーナーであるならば、ダイナミックモーションパッケージに13万2000円ナリを投じる価値は十分以上にあるだろう。というか、筆者もぜひ投じてみたい。
快適性を向上させるアイテムも用意
お次のコンフォートクワイエットパッケージは、現行型レヴォーグの前後ドアやルーフ、ホイールハウスなどの車体各所に吸音材および制振材を追加するというもの。車内へ入り込む走行音や雨音などを低減し、静粛性を向上させるという。これによりオーディオの音響特性も最適化され、よりクリアで臨場感のあるサウンドの実現がうたわれる。予定価格は8万0300円(部品代が3万0800円、標準工賃が4万9500円)だ。
1.8リッター水平対向4気筒ターボと2.4リッター水平対向4気筒ターボのVN型レヴォーグを私物として使ってきた筆者としては、最初、「現行型レヴォーグは純正状態でも車内は普通に静かだし、ハーマンカードンサウンドシステムの音もかなりイイから、いらないんじゃね?」とも思った。だが公式動画内での山内英輝選手と久保凜太郎選手の反応を見て、そして久保選手の「(コンフォートクワイエットパッケージを付けると)クルマの格がひとつ上がった感じがする」という旨の発言を聞き、とらえ方が変わった。
こちらもまた「アルピナみたいなもの」なのだ。普通のBMWでも十分に素晴らしいが、アルピナはさらに素晴らしいと思えるように、コンフォートクワイエットパッケージは一味違うはずだ。ダイナミックモーションパッケージはすぐに借金してでも(?)施工したいが、後者については「お金の余裕ができたら」ぜひ装着してみたいと思う。
最後のウルトラスエードパッケージは、先代レヴォーグと先代WRX S4のステアリングホイールとシフトノブを、スエード調人工皮革「ウルトラスエード」を用いたアイテムに交換するというもの。セットの予定価格は8万5800円(部品代が7万3700円、標準工賃が1万2100円)だ。シフトノブ単体は予定価格が2万3100円(部品代が2万2000円、標準工賃が1100円)で「フォレスター」(SJ型)、「インプレッサ」(GP型、GJ型)、「スバルXV」(GP型)にも適用可能だ。
同パッケージに関しては……あくまでも個人的な嗜好(しこう)に基づく見解を述べれば、質感や演出については申し分ないが、色味が非常に残念だ。「WRX STI」(VA型)に適合するSTIパフォーマンスパーツにはシックな「黒」もあるのだ。筆者には今回のバーガンディ(というかピンク?)とダークネイビー(……水色ですよね?)を、おしゃれに使いこなせる自信はいっさいない。
(文=玉川ニコ/写真=スバル/編集=櫻井健一)
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |

玉川 ニコ
自動車ライター。外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、自動車出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。愛車は「スバル・レヴォーグSTI Sport R EX Black Interior Selection」。
-
スズキの未来を徹底検証! 技術戦略説明会から“10年先のスズキの姿”を夢想するNEW 2026.10.16 年間生産500万台で、Dセグメントまでカバーする巨大メーカーに!? スズキが発表した「10年先を見据えた技術戦略2026」を徹底検証。技術開発に製品開発、インドを核としたグローバル戦略などの中身を通して、「10年先のスズキの姿」を予想した。
-
間もなく正式発表 ミツオカの新型2シータースポーツカー「LA1」を予測する 2026.10.15 光岡自動車が2026年11月26日に正式発表を予定しているアメリカンスタイルの新型2シータースポーツカー「LA1」。現在公開されているLA1の画像とティーザーサイトに掲載された情報から、その特徴を分析する。
-
「BYDラッコ」「スズキeスカイ」登場で卍どもえに 軽乗用BEVの覇権はどこが握る? 2026.10.14 これまで「日産サクラ/三菱eKクロスEV」と「ホンダN-ONE e:」のみだったところに「BYDラッコ」と「スズキeスカイ」が加わり、軽BEV市場がにわかに盛り上がりを見せている。どれもほぼ同じ床面積を持つBEVだが、比べてみるとその中身は結構違う。今後の覇権を握るのはどの陣営か。
-
電動化された新型「A110」の登場はいつ? 来日したアルピーヌのクリエフCEOに未来戦略を聞く 2026.10.12 アルピーヌのフィリップ・クリエフCEOが来日し、現在推進している戦略を報道関係者に説明した。なかでも気になったのは電動化された新型「A110」と、「A110Rウルティム」に相当する特別な超高性能モデルの存在だ。その内容とは?
-
パナソニックが市販カーナビを終売! 巨人の撤退からカーエレクトロニクスの変化を読み解く 2026.10.9 パナソニックが、市販市場向けカーナビゲーション、ドライブレコーダー、リアビューカメラの終売を発表! カーエレクトロニクス界の巨人は、なぜ市場からの撤退を選んだのか? 変化し続けるマーケットの在りようを振り返り、車載機器の未来を考察した。
-
NEW
スズキの未来を徹底検証! 技術戦略説明会から“10年先のスズキの姿”を夢想する
2026.10.16デイリーコラム年間生産500万台で、Dセグメントまでカバーする巨大メーカーに!? スズキが発表した「10年先を見据えた技術戦略2026」を徹底検証。技術開発に製品開発、インドを核としたグローバル戦略などの中身を通して、「10年先のスズキの姿」を予想した。 -
NEW
賢い選択 ――キャデラック「LYRIQ」フラットプランのすゝめ――
2026.10.15投資家も太鼓判! 「キャデラック・リリック」×フラットプランという最適解<AD>クルマが変わり、時代も変われば“持ち方”だって変化する? お金のプロである投資家が、「キャデラック・リリック」の残価保証型リースを勧める理由とは? 夢の「2台持ち」をかなえる、最新電気自動車の賢い選び方を考えた。 -
間もなく正式発表 ミツオカの新型2シータースポーツカー「LA1」を予測する
2026.10.15デイリーコラム光岡自動車が2026年11月26日に正式発表を予定しているアメリカンスタイルの新型2シータースポーツカー「LA1」。現在公開されているLA1の画像とティーザーサイトに掲載された情報から、その特徴を分析する。 -
「BYDラッコ」「スズキeスカイ」登場で卍どもえに 軽乗用BEVの覇権はどこが握る?
2026.10.14デイリーコラムこれまで「日産サクラ/三菱eKクロスEV」と「ホンダN-ONE e:」のみだったところに「BYDラッコ」と「スズキeスカイ」が加わり、軽BEV市場がにわかに盛り上がりを見せている。どれもほぼ同じ床面積を持つBEVだが、比べてみるとその中身は結構違う。今後の覇権を握るのはどの陣営か。 -
第132回:軽EVのデザインを考える(前編) ―「スズキeスカイ」にみる“大衆車メーカー”スズキのスゴみ―
2026.10.14カーデザイン曼荼羅希代の凡作か? 実はすべてが計算のうちか? スズキ初の軽乗用電気自動車「eスカイ」の造形を、カーデザインの識者と考察。つかみどころのないイメージの背景にある、“大衆車メーカー”スズキの慧眼(けいがん)に思いをはせた。 -
先進のSUV「エクストレイル」という選択
2026.10.13SUVのフロントランナー 日産エクストレイルの魅力に迫る<AD>4代・四半世紀にわたって進化を重ね、SUVブームのなかでも開拓者であり続けてきた「日産エクストレイル」。その先進技術がもたらす“乗ればわかる喜び”とは? 最新世代の到達点について、詳しくリポートする。










































