「フェラーリ・レーシング・デイズ 富士2014」の会場から
2014.09.18 画像・写真2014年9月13日、14日、静岡県小山町の富士スピードウェイで、「フェラーリ・レーシング・デイズ 富士2014」が開かれた。これはフェラーリ・ジャパン主催のオーナーおよびファン向けのイベントで、3回目となる今回は過去2回が実施された鈴鹿サーキットから富士スピードウェイに舞台を移しての開催となった。とはいうものの、前身となる「フェラーリ・フェスティバル」は富士で開かれていたので、戻ってきたというべきなのかもしれない。メインイベントは過去2回と同様、「458チャレンジEVO」による世界最高峰のワンメイクレース「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ アジア・パシフィック」。前々回のミカ・サロ、前回の小林可夢偉に続き、今回は元F1ドライバーで、2010年以降はフェラーリのGTドライバーとして活躍しているジャンカルロ・フィジケラがスペシャルゲストとして参戦、レースを盛り上げた。そのほか「ラ・フェラーリ」を筆頭とするスペシャルマシンのデモランや展示、腕自慢のゲーマーたちがグランツーリスモ6でフィジケラにチャレンジする「Shell V-Power EXCITING CHAMPIONSHIP」など、さまざまなプログラムが用意されていた。アジア最大級のフェラーリ・イベントをうたうだけあって、2日間で延べ750台以上のフェラーリが集まった会場の様子を、写真で紹介しよう。
(文と写真=沼田 亨)

歴代のスペシャルマシンが走るプログラム「スーパーカー・ドライブ」で、本邦におけるサーキット・デビューを飾ったフェラーリ史上最速のロードカーである「ラ・フェラーリ」。
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歴代のスペシャルマシンが走るプログラム「スーパーカー・ドライブ」で、本邦におけるサーキット・デビューを飾ったフェラーリ史上最速のロードカーである「ラ・フェラーリ」。
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「ラ・フェラーリ」の後ろ姿。システム総出力963psのパフォーマンスは、公称データで最高速350km/h以上、0-100km/h加速3秒以下。いっしょに走ったドライバーいわく「メチャ速かった!」。
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同じく「スーパーカー・ドライブ」にて、先頭から「F40」、「エンツォ」そして「599GTO」。
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創業55周年を迎えた2002年に発表され、399台が作られた「エンツォ」。F1マシン風のノーズを特徴とするボディーに、6リッターV12をミドシップ。
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「599GTO」。1960年代の「250GTO」、80年代の「288GTO」に続き、フェラーリ史上3台目となる「GTO」の名を冠したモデル。6リッターV12をフロントに搭載した「599」をベースにしたサーキット専用車「599XX」の公道仕様である。
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スペシャルゲストのジャンカルロ・フィジケラ、フェラーリ・ジャパンのリノ・デパオリ社長を中心に、出場全ドライバーがホームストレート上にそろって記念撮影。
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デモランを披露するF1マシン。前が2001-2002年用の「F2001B」で、後ろが1999年用の「F399」。いずれも3リッターV10を搭載する。
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フェラーリ伝統のV12に代えて初めてV10エンジン(3リッター)を積んだ1996年シーズン用の「F310」。この個体はハイノーズ化された後期型である。
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「エンツォ」をベースに2005年に29台が限定生産されたサーキット走行専用車である「FXX」。ボディーパネルはカーボン製で、ミドシップされる6.3リッターV12は800ps、後に登場した「エボルツィオーネ」は860psを発生する。
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「スポーツ・ドライブ」に出走した、唯一のクラシックモデルだった「512BBi」。5リッターの180度V12を積む1980年代初頭のフラッグシップだが、現行モデルに慣れた目にはコンパクトに映る。後方は「430スクーデリア」。
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22台が出走した「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ アジア・パシフィック」決勝レース2のスタートシーン。ゲストのフィジケラは、最後尾から追い上げる。
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序盤のトップ争い。2台ともドライバーはシリーズチャンピオン経験者で、前をいくカーナンバー17のPhilippe Pretteは最終的に3位入賞。
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レースの中盤まで2位につけていたカーナンバー1のMax Blancardiは、後半一気にスパートして優勝した。以上の2台に割って入ったのが、フィジケラである。
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カーナンバー458の「458チャレンジEVO」を駆るゲストのフィジケラ。はた目には軽く流しているかのような走りながら、18ラップの決勝が終わってみれば19台抜きで2位表彰台をゲット。お見事!
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左から2位まで追い上げたフィジケラ、優勝したMax Blancardi(モナコ)、3位のPhilippe Prette(香港)。
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ピットには今春に登場した「カリフォルニアT」をはじめとする最新モデルも展示されていた。
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武士道をコンセプトにテーラーメイドされた「458スパイダー“BUSHIDO”」の姿もあった。
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一品製作のスペシャルモデルも2台展示されていた。これは2008年、「430」をベースにフェラーリとしては半世紀ぶりにワンオフ製作された「SP1」。スタイリングを手がけたのは、かつてピニンファリーナのチーフデザイナーとして数々の傑作を送り出したレオナルド・フィオラヴァンティ。
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もう一台のワンオフは、2013年に「FF」をベースに作られた「SP FFX」。
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クラシックモデルの展示は4台。手前から1972年「365GTB/4デイトナ」、57年「250GT TdF」、そして「512BBi」。ほかに「ディーノ246GTB」も飾られていた。
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パドックにて、積載車から降ろされる「エンツォ」の周囲にたちまち人だかりができた。
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地域還元プログラムとして、富士スピードウェイのある静岡県小山町の小学生40名を招待。フェラーリ・ジャパンのリノ・デパオリ社長が「フェラーリについての特別授業」を実施し、その歴史などを語った。
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フェラーリとパートナーシップを結んでいるShellが、プレミアムガソリン「Shell V-Power」の国内発売を記念して実施したキャンペーンが、グランツーリスモ6で戦う「Shell V-Power EXCITING CHAMPIONSHIP」。3万人以上が参加したオンライン予選を勝ち抜いた上位15名がトーナメント方式で対決。上位3名にフィジケラを加えた4名で決勝が行われた。
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「Shell V-Power EXCITING CHAMPIONSHIP」の優勝者には、フィジケラがドライブする「458スペチアーレ」への同乗体験がプレゼントされた。
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ジャンカルロ・フィジケラ。1973年、イタリア・ローマ生まれ。8歳からカートを始めモーターレーシングの世界へ。96年にミナルディからF1デビュー、ジョーダンとルノーで通算3勝を挙げた。フォース・インディアに在籍していた2009年、ハンガリーGPで負傷したフェリペ・マッサの代役として、後半5戦でフェラーリF1をドライブ。翌2010年からはフェラーリのGTドライバーとして、2度のルマン24時間クラス優勝をはじめ活躍中。