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1/15
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2/15キャデラックはヘンリー・リーランドが1902年に創立した自動車メーカーである。写真は初の市販車「モデルA」。
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3/151915年型「キャデラック・モデル51」。V型8気筒エンジンを搭載した、世界初の量産モデルである。
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4/15ヘンリー・リーランド<1843-1932>
キャデラックとリンカーンを創立した技術者であり実業家。銃器工場での就労やバリカンの開発などを経て、自動車産業へと足を踏み入れた。 -
5/15リンカーンは1922年にフォードの傘下となる。写真はその調印の様子で、テーブルの後ろにヘンリー・リーランド(右)とヘンリー・フォード(左)が立っている。
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6/15キャデラックに贈られた1909年のデュワートロフィー。収まっているのはヘンリー・リーランドの息子の、ウィルフレッド・リーランド・ジュニアである。
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7/15キャデラックは2度にわたりデュワートロフィーを受賞した唯一のメーカーであり、その2度目はセルフスターターの実用化によるものだった。
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8/151910年に登場した「キャデラック・モデル30」。同車の1912年モデルに、初めてセルフスターターが装備された。
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9/15「メルセデス8/18HP」(1910-1912年)のエンジン。エンジンを始動するには、外部の力でエンジンを回してやる必要があり、当時はそれを、クランク棒を用いて人力で行っていた。
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10/15チャールズ・ケッタリング<1876-1958>
イグニッション式点火装置やセルフスターターなどを開発した発明家。1947年の引退後も、GMの役員やR&Dの顧問として活躍した。 -
11/15「メルセデス40HP」のエンジン始動の様子。人力によるエンジン始動は大変な作業であり、バックファイアが発生すると作業者が負傷することもあった。リーランドの友人であるバイロン・カーターも、こうした事故がもとで死亡している。
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12/15ケッタリングと、彼が発明したセルフスターター。スターターのモーターは、走行中はジェネレーター(発電機)としても機能した。
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13/151912年型「キャデラック・モデル30」の広告。クランクレバーが備わらないことが高々とうたわれている。
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14/15当初は女性向けのオプションという扱いだったセルフスターターだが、その便利さから急速に普及。簡便さが売りだったはずの「T型フォード」にも装備されるようになった。
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15/15セルフスターターの普及は、自動車を誰でも動かせる便利で身近な乗り物へと変え、多くの人に運転と移動の機会をもたらすことになった。

鈴木 真人
名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。
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