「ドアロックノブはなぜ生き残っている?」

2006.07.08 クルマ生活Q&A 松本 英雄 その他
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「ドアロックノブはなぜ生き残っている?」

初めて投稿させていただきます。ドアについているロックノブ(ニョッキってツクシみたいに出ているやつ)は最近あまり見かけなくなりましたが、いまだに採用している車種も見受けられます。それなりのメリットがあるのかと思いますが、ロック状態であることがわかるというメリット(デメリット)ぐらいしか思いつきませんでした。どんな意味があるのでしょうか?(三重県YGさん)

お答えします。ドアロックノブは外からロックしているかどうかの確認ができること以外はメリットはないといえるでしょう。ロックノブを押すとロックがかかるというやり方はわかりやすく、老若男女が理解していることは確かだと思います。

反面、外からロックされているのが見えることをデメリットと感じているメーカーもあります。そういったところは、ドアハンドル部分に組み込むなどの改良を施しています。
個人的にはロックしているか一目瞭然ですから便利だと思うのですが、絶滅寸前な装置であることは間違いありません。

余談ですが、昔はノブの部分が引っ張りやすい形状でしたが、いつの間にか引っ張りにくい形状になってしまいました。これは防犯上から考えると当たり前なのでしょう。昔、車内に鍵を閉じこめてしまったときに、針金を引っかけてノブを持ち上げたなんてこともありましたしね。

現在私が乗っている1965年式「トライアンフ2000」は、昔ながらのドアロックノブで集中ロックでもありません。みんなが乗るときは「ちょっと待ってて」と言い、手を伸ばして残りの各ドアのノブを持ち上げます。この動作を行うたびに、なんとものんびりした感じを味わえるところが、昔のクルマのいいところでしょうか。

松本 英雄

松本 英雄

自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。