ホンダ・アコード ハイブリッド 開発者インタビュー
移動を楽しむために 2013.06.20 試乗記 本田技術研究所四輪R&Dセンター
第11技術開発室 第7ブロック 主任研究員
二宮亘治(にのみや こうじ)さん
ホンダの次世代ハイブリッドモデルの先陣を切ってデビューした新型「アコード ハイブリッド」。このクルマに込めた思いを、開発責任者に聞いた。
ようやく花開きつつある“2モーター”の研究
HV(ハイブリッド車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、EV(電気自動車)の大波が押し寄せるクルマ界、あのホンダが黙っているわけがない。F1に復帰しても超高性能スポーツカーを開発しても、その奥に電気の芽を潜ませてこその新時代。新しい「アコード ハイブリッド」と「アコード プラグインハイブリッド」も、そんな風を胸いっぱい吸い込んでいる。
そこで、どんな思いで、何を目指して新型アコードを育てたのか、開発責任者(LPL)を務めた二宮恒治さん(本田技術研究所四輪R&Dセンター第11技術開発室第7ブロック主任研究員)を直撃してみた。1997年の入社以来シャシー研究開発に没頭して16年、今やアブラの乗りきった働き盛り。私生活ではゴルフのほかオフロードバイクを愛し、「CRF250R」にまたがる本格派ライダーでもある。
――ホンダは昨年、2モーターや3モーターの新世代ハイブリッド技術を発表して反攻に転じました。そういえば、初代「インサイト」以来のIMA(インテグレーテッド・モーターアシスト)方式は、ライバルからはマイルドハイブリッドとか電動アシストとか、悪口を言われてましたよね。
ずっと前から、2モーターの検討は重ねてたんです。1モーターでは、走行と発電の役割を分担するような自由度がありませんし、プラグイン化も難しいし。ただ、モーターの効率などが、今回の新型アコードで使用可能になったようなレベルに届くまで、満を持して構想を温めていたといったところです。
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