![]() |
![]() |
2019年に起きたいくつかの事件は、われわれにあおり運転の恐ろしさを嫌というほど見せつけた。事件が報道されて以来、自動車用品店のドライブレコーダー売り場には客足が絶えないという。メーカー側も高まる需要に応えてユーザーがより安心できる製品づくりに余念がない。ドライブレコーダーの老舗セルスターもそんなメーカー。これまでもSDカードのメンテナンスフリー化や電源落ちに備えたフェイルセーフ機能など、派手な部分ではないが、ユーザーが安心して使える製品を送り出してきた。もちろんドライブレコーダーとしての性能も第一級のものだが、あの事件を受けてよりセキュリティー性を高めて新たに発売したのがCS-91FHである。フロントとリアのふたつのカメラを持つドライブレコーダーで、もちろん前後同時録画は可能だが、特筆すべきは録画クオリティーにとことんこだわったこと。まず新しく搭載したのが「後方キャッチ機能」。リアカメラの映像を元に後方を走る車が接近しすぎると自動的にイベント録画を開始。と同時に警告音を鳴らしモニターにも警告アイコンが表示されて危険が迫っていることを知らせてくれる。あおり運転の兆候が見られる段階からドライバーに注意を促し、事故を未然に防ごうとの考えだ。
夜間の撮影に対する備えもいっそう万全になった。「ナイトビジョンVer.3」と呼ぶこのシステムはスモークガラスにも対応した強力仕様。カメラの心臓部ともいうべきCMOSセンサーにソニー製STARVISを使用しているのは従来どおりだが、CS-91FHでは前後カメラにSTARVISの上級仕様「IMX327」を2カメラタイプのドライブレコーダーとしていち早く搭載。これまで以上に暗闇シーンでも高感度・高画質で録画することが可能になった。
![]() |
もうひとつ強化されたのが位置精度の向上。録画した映像がどこの場所であるかを特定するには、撮った場所の位置情報がはっきりしていないと困ることが多い。CS-91FHでは、GPS/グロナス/みちびき/ガリレオと4種81基の測位衛星をフル活用。都心部高層ビル街や山間部での受信精度を向上させた。同時に速度取り締まりや高速道路逆走、ゾーン30エリアや事故多発エリアに入った場合でも衛星情報を生かした注意喚起を行ってくれる。準天頂衛星のみちびきを利用していることで、政府機関が発令する地震、津波などの災害・危機管理通報サービス「災危通報」も利用可能となる。昨今、災害が頻発する日本では心強いサービスだ。
装着のしやすさも売りのひとつ。さまざまな傾斜角のフロントガラスに対応できるほかオンダッシュ装着も可能。駐車時の監視機能を持つことはもちろんである(駐車監視機能はオプション)。ほかにも本機は3年保証が付く日本製であること、microSDカード(32GBが同梱<どうこん>)のメンテナンスフリー化、電源喪失時にはスーパーキャパシタで対応するなど、あらゆる点で安心して使用できるドライブレコーダーである。
![]() |
【スペック】
- 記録画素数:200万画素(フルHD時)
- 撮影素子:ソニー製STARVIS IMX327 CMOSセンサー
- レンズ画角:水平119°/垂直62°/対角:147°(フロントカメラフルHD時)
- フレームレート:30fps
- 後方録画:○
- 駐車監視:○
- HDR:○
- GPS:○
- モニター:2.4インチタッチパネル液晶
- 記録媒体:microSDカード(32GB)同梱

webCG 編集部
1962年創刊の自動車専門誌『CAR GRAPHIC』のインターネットサイトとして、1998年6月にオープンした『webCG』。ニューモデル情報はもちろん、プロフェッショナルによる試乗記やクルマにまつわる読み物など、クルマ好きに向けて日々情報を発信中です。