MINIジョンクーパーワークス クラブマン(後編)
2021.10.10 池沢早人師の恋するニューモデル 「MINIジョンクーパーワークス クラブマン」のステアリングを握り、前回のリポートで「薄味だ」との感想を漏らした漫画『サーキットの狼』の作者、池沢早人師。最高出力306PSを誇る高性能モデルを、なぜそのように評価したのか。続きをうかがった。“何か”を感じない
代車として借りた素の「MINI 5ドア」の印象は非常に良かったという池沢早人師先生だが、箱根のワインディングロードで試乗したMINIの高性能シューティングブレークであるMINI ジョンクーパーワークス(以下JCW) クラブマンについては、「訴えてくるものがない」と言う。このクルマの何がどう足りないのか? さらに詳しく尋ねてみた。
MINI JCWクラブマンの足まわりは、市街地では結構硬く感じられるわけですが、こういったワインディングロードではどうでしたか?
「Cセグメントの高性能モデルとしては、同じように硬めの足まわりである『メガーヌ ルノースポール(以下R.S.)』のホットバージョン『トロフィー』と比べたくなりますよね?」
ルノーが誇るメガーヌR.S.トロフィーはかつての先生の愛車でもでもありますしね。
「トロフィー(の足まわり)はメガーヌのなかでも特に硬いは硬いんですけど、こういうステージ(ワインディングロード)には合うんだ! という“答え”を出してくれるクルマでした。それに対して今回のMINI JCWクラブマンは、正直そういった“何か”を感じないんですよね。心に刺さるような何かを」
特に“答え”を示してくれるわけではなく、ただ硬いだけだと?
「まぁ僕の場合、MINI JCWクラブマンはそこまで極端に硬いとは感じませんでしたけど。最高出力は306PSで、その数値は十分にすごいと思えるのですが、実際の走りでは1600kgの車重にマッチしているとはいえず『かったるい』と感じるのに加え、メガーヌR.S.トロフィーの(足の)ように気持ちよくストロークしてくれないんですよね。そのあたりが、つまりは重いボディーとサスペンションのストローク不足が、MINI JCWクラブマンの具体的な問題点かな、と」
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