これがおすすめ! 東4ホールの展示:ここが日本の最前線だ【ジャパンモビリティショー2025】

2025.11.01 これがおすすめ! 堀田 剛資
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「ジャパンモビリティショー2025」でwebCGほったの心を奪ったのは、東4ホールの展示である。ずいぶんおおざっぱな“おすすめ”だが、そこにはホンダとスズキとカワサキという、身近なモビリティーメーカーが切り開く日本の未来が広がっているのだ。

飛行機とロケットと水素と「うんこ先生」

webCGほったのおすすめは、ずばり“東4ホール”である。そこにはなにがあるか? ホンダとスズキとカワサキがブースを……否、日本の未来を広げているのだ。

入場してまず目につくのが、巨大な「ホンダジェット」のモックアップ。そして天を衝(つ)く「サステナブルロケット」だ。その景色たるや、スゴい、スゴすぎる。世界広しといえど、飛行機とロケットが並んで展示されるモビリティーショーなんて、ほかにあるか? あるかもしれんが、記者はしらん。

あまりの感動にクラクラしつつ、カワサキのブースに目をやれば、そこには川崎重工が血道をあげて取り組む水素事業の展示である。左手にロケット、右手に液体水素運搬船。なんということだ。ここは世界と未来を競う、日本の科学技術の最前線ではないか。

いっぽうで、「いやいやケンカはよくないよ。手を取り合っていきましょう」と提唱するのがスズキだ。子供たちのヒーロー、うんこ先生とともに彼らが紹介しているのは、牛フンからエネルギーを生成するバイオメタンガス事業。すでにインドではパイロットプラントが稼働しており、5つ目のプラントの設置まで決まっているというからオドロキである。「ウシのうんちでクルマが走る」なんて、ひところなら小学生のギャグでしかなかった。それが今、現実になろうとしているのだ。

親愛なる読者諸氏よ。東4ホールの真ん中に立ち、周囲を見渡すがよい。ここには電気があり、水素があり、サステナブル燃料がある。うんちでクルマが走り、飛行機が羽を休め(モックアップには翼はついてなかったけど)、スカイスクレーパーよろしくロケットが屹立(きつりつ)している。

なんだこれは? 国際科学博物館か日本科学未来館が出張展示でもしてるのか? 否。これらすべてが日本のモビリティー企業の取り組みなのだ。クルマ好きとして、バイク好きとして、誇らしいことではあるまいか。

(文=webCG堀田剛資<webCG“Happy”Hotta>)

ホンダの出展した「サステナブルロケット」。2025年6月に北海道大樹町で離着陸実験を行った、実際の実験機である。
ホンダの出展した「サステナブルロケット」。2025年6月に北海道大樹町で離着陸実験を行った、実際の実験機である。拡大
「ホンダジェット エリートII」の胴体部分のモックアップ。中に入るには、「Japan Mobility Show 2025公式アプリ」からの予約が必要だ。
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カワサキのブースに展示されていた、大型液化水素運搬船の模型。
カワサキのブースに展示されていた、大型液化水素運搬船の模型。拡大
印グジャラート州バナスカンタ県に位置する、バイオガスプラントのミニチュア模型。地元の乳業組合から供給される牛フンをもとに、圧縮バイオメタンガス(CBG)と有機肥料を生成している。
印グジャラート州バナスカンタ県に位置する、バイオガスプラントのミニチュア模型。地元の乳業組合から供給される牛フンをもとに、圧縮バイオメタンガス(CBG)と有機肥料を生成している。拡大
スズキのCBG事業を説明するパネルと、文響社の人気キャラクター「うんこ先生」。
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