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あなたの「パジェロ」の理想形は? これから出てくる“新・三菱パジェロシリーズ”を大予想

2026.06.15 デイリーコラム 工藤 貴宏
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いっしょに“小パジェロ”も復活!

ついに、きましたねぇ! 「出る、出る」とうわさになっていた新型「パジェロ」の正式な登場予告が。ついに三菱自動車が公式に声明を出したのです。

同社が先日発表した「2026年度から2030年代に向けた新たな中長期ビジョン」によると、次期パジェロのデビューは2026年秋。って、もうすぐじゃないですか。

鋭意開発中の次期型は「高い堅牢(けんろう)性を誇るピックアップトラック『トライトン』のラダーフレームをベースに改良を施し、キャビンや前後サスペンションなどは専用開発。優れた悪路走破性と上質かつ快適な乗り心地を実現する」のだとか。期待しかないですな。

……といっても、きっとお高いでしょうから、筆者の懐事情ではデビューしたところで手が出せないでしょうけれどね。

でも、同時に発表されたのが、そんな筆者のような人に向けた、まさかの耳寄りな情報。なんと「将来的にはよりコンパクトな車種を含む“パジェロのシリーズ展開”を行う」というじゃないですか。ついに「パジェロイオ」や「パジェロジュニア」「パジェロミニ」の復活ってことですかこれは!? やったぜ!

となれば気になるのが、令和のパジェロイオ(仮名)や令和のパジェロジュニア(仮名)、そして令和のパジェロミニ(仮名)がどんなクルマになるのかということ。

三菱自動車は2026年5月29日、開発中のSUVの正式車名が「パジェロ」であることを明らかにするとともに、同年秋に世界初公開すると宣言した。
三菱自動車は2026年5月29日、開発中のSUVの正式車名が「パジェロ」であることを明らかにするとともに、同年秋に世界初公開すると宣言した。拡大
先代「パジェロ」のラストを飾ったのは、2019年4月に発売、同年8月まで生産された「パジェロ ファイナルエディション」(写真)。人気のオプションをフル装備した“ファン感謝仕様”で、価格は453万0600円だった。
先代「パジェロ」のラストを飾ったのは、2019年4月に発売、同年8月まで生産された「パジェロ ファイナルエディション」(写真)。人気のオプションをフル装備した“ファン感謝仕様”で、価格は453万0600円だった。拡大
2026年5月29日の“パジェロ告知”におけるもうひとつの大きなトピックは、三菱自動車が「将来的に、よりコンパクトな車種を含む『パジェロ』のシリーズ展開を実施する」と明言したこと。かつての「パジェロイオ」(写真)のように、サイズの異なるパジェロもラインナップされることになる。
2026年5月29日の“パジェロ告知”におけるもうひとつの大きなトピックは、三菱自動車が「将来的に、よりコンパクトな車種を含む『パジェロ』のシリーズ展開を実施する」と明言したこと。かつての「パジェロイオ」(写真)のように、サイズの異なるパジェロもラインナップされることになる。拡大
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転用するなら話が早いが……

簡単なのはスズキから「ジムニー シエラ」と「ジムニー」をOEM供給してもらい(関連記事)、令和のパジェロジュニア(仮名)&令和のパジェロミニ(仮名)として売ること。5ドアの「ジムニー ノマド」は令和のパジェロイオ(仮名)かな。

そんなことあるわけないって?

でも、現実にスズキから三菱へOEM供給されているクルマもあるんですよ。「ミニキャブバン」に「ミニキャブトラック」、そしてデリカ兄弟である「デリカD:2」とか。スズキからOEM供給されるデリカ兄弟があるなら、スズキからOEM供給されるパジェロ兄弟があってもおかしくはない。可能性ゼロとは言い切れない。……けれど、それじゃやっぱりパジェロファンは許さないだろうなあ。

次いで考えられるのは、いまある三菱車を、フルモデルチェンジを期に「パジェロ〇〇〇」と改名しちゃうこと。例えば「エクリプス クロス」を思いっきり次期パジェロ似のデザインにしてパジェロイオとして売るとか。そう考えてみると、海外で売っている「デスティネーター」とか「エクスフォース」なんて、そのまま「パジェロイオ」として売っても違和感のない“次期パジェロ似のカクカクデザイン”だから、マイナーチェンジでそれらを改名するのも悪くはないかもしれない。

でも、わかってますよ。それらが“パジェロ”を名乗れないことくらい。正確にいえばファンが納得するパジェロとしては成立しないことくらい。だってそれらはエンジン横置きのFF乗用車系のシャシーだから。パジェロを名乗る以上はやっぱり、ラダーフレームを組み合わせたボディーにエンジン縦置きで、強靱(きょうじん)な4WDシステムを組み合わせないとファンは納得しないだろう。ジムニー兄弟はすべてラダーフレーム構造の“本格ヨンク”であり、もし「スズキ・ハスラー」みたいなFF乗用車系をベースにした成り立ちの「パジェロミニ」だったらちょっと薄味。ファンからはスルーされてしまうはず。となると、やっぱりラダーフレームから新開発するしかないか。

う~ん、どうしたらいいか?

新型車をリリースするにあたって最も手っ取り早いのは、既存モデルのOEM展開である。転用元としては「スズキ・ジムニー ノマド」(写真)のような人気車種も考えられるが、それで「パジェロ」ファンの心をつかめるかといえば、難しそうだ。
新型車をリリースするにあたって最も手っ取り早いのは、既存モデルのOEM展開である。転用元としては「スズキ・ジムニー ノマド」(写真)のような人気車種も考えられるが、それで「パジェロ」ファンの心をつかめるかといえば、難しそうだ。拡大
こちらは、2025年7月にインドネシアでデビューするや「ぜひ国内にも」と話題になった、3列シートSUV「三菱デスティネーター」。サイズ的には全長×全幅×全高=4680×1840×1780mmと手ごろだが、「パジェロ」を名乗るには、さらなるタフさが欲しいところ。
こちらは、2025年7月にインドネシアでデビューするや「ぜひ国内にも」と話題になった、3列シートSUV「三菱デスティネーター」。サイズ的には全長×全幅×全高=4680×1840×1780mmと手ごろだが、「パジェロ」を名乗るには、さらなるタフさが欲しいところ。拡大
「三菱デスティネーター」のインテリア。次世代のコンパクトな「パジェロ」の車内も、これに似たデザインになるのかもしれない。
「三菱デスティネーター」のインテリア。次世代のコンパクトな「パジェロ」の車内も、これに似たデザインになるのかもしれない。拡大
1990年代のRVブームに乗って登場した「パジェロミニ」(写真)は、「パジェロ」のキャラクターを軽規格に落とし込んだコンパクトSUV。「スズキ・ジムニー」のようなラダーフレームの骨格はないが、モノコックとフレーム状の補強を組み合わせたビルトインモノコック構造を採用していた。
1990年代のRVブームに乗って登場した「パジェロミニ」(写真)は、「パジェロ」のキャラクターを軽規格に落とし込んだコンパクトSUV。「スズキ・ジムニー」のようなラダーフレームの骨格はないが、モノコックとフレーム状の補強を組み合わせたビルトインモノコック構造を採用していた。拡大

やはり決め手は“骨”になる?

こうなるともう、軽自動車からミドルサイズまで適合するラダーフレームを新設計して、それをベースに軽自動車とコンパクトカーをつくるのが最適解か?

ならばお手本はやはり、軽自動車サイズをベースに、フェンダーや大型バンパーで車体を拡大した小型車をつくり、さらには延長した5ドアモデルまでつくってフォーメーションを整えたジムニーってことになるのだろうか。たしかにジムニー兄弟は、2025年に日本で合計9万台以上を売り上げた、かなりの人気車だ。でも、そこに2匹目のドジョウはいるかなあ……。

いっぽうでマーケットを考えれば、「トヨタRAV4」くらいのサイズのモデルが長男で、「トヨタ・ヤリス クロス」くらいのモデルを弟とするのが現実的。その2車種なら同じラダーフレームで両立できるのではないか?

果たしてラダーフレームになるのか、それをモノコックと組み合わせた“ビルトインラダー”とするか、それとも普通のエンジン横置きFF系プラットフォームか。令和のパジェロ兄弟にとってそこが大きな分かれ道となるのは間違いない。ファンにとってラダーフレームは譲れないけれど、新規開発となると莫大(ばくだい)な投資が必要になるわけで、現実的に、その判断は可能なのだろうか?

となると、現実解はやっぱりFF乗用車系のメカニズムを使ってパジェロ風のデザインとしてラギッドに仕立てたモデルだろうか。そう、「ディスカバリー・スポーツ」のような。

(文=工藤貴宏/写真=三菱自動車、webCG/編集=関 顕也)

乗用車感覚で乗れる本格オフローダーとして1982年に登場した初代「パジェロ」。パリダカールラリーにも参戦し、1985年には日本車として初めて総合優勝。この快挙も世界的に知られる要因となった。
乗用車感覚で乗れる本格オフローダーとして1982年に登場した初代「パジェロ」。パリダカールラリーにも参戦し、1985年には日本車として初めて総合優勝。この快挙も世界的に知られる要因となった。拡大
本格オフローダーの雄たる「パジェロ」の名を持つ車種には、「ラダーフレーム」を採用した屈強なシャシーを求めるファンも多い(写真は現役の人気車種のひとつである「トヨタ・ランドクルーザー“250”」の例)。もっとも、3代目以降のパジェロのそれは、ラダーフレームをモノコックに内蔵させた“ビルトインラダー”構造へと移行している。
本格オフローダーの雄たる「パジェロ」の名を持つ車種には、「ラダーフレーム」を採用した屈強なシャシーを求めるファンも多い(写真は現役の人気車種のひとつである「トヨタ・ランドクルーザー“250”」の例)。もっとも、3代目以降のパジェロのそれは、ラダーフレームをモノコックに内蔵させた“ビルトインラダー”構造へと移行している。拡大
工藤 貴宏

工藤 貴宏

物心ついた頃からクルマ好きとなり、小学生の頃には自動車雑誌を読み始め、大学在学中に自動車雑誌編集部でアルバイトを開始。その後、バイト先の編集部に就職したのち編集プロダクションを経て、気が付けばフリーランスの自動車ライターに。別の言い方をすればプロのクルマ好きってとこでしょうか。現在の所有車両は「スズキ・ソリオ」「マツダCX-60」、そして「ホンダS660」。実用車からスポーツカーまで幅広く大好きです。

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