第68回:パラダイス山元さんの「ウニモグ」に乗っちゃいました! 憧れの働くベンツは楽しい!
2008.05.01 エディターから一言第68回:パラダイス山元さんの「ウニモグ」に乗っちゃいました! 憧れの働くベンツは楽しい!
パラダイス山元さん
田沼(以下「た」):『NAVI』の「エンスー新聞」の企画でウニモグの体験試乗をするんだけど、いっしょに行く?
ワタナベ(以下「ワ」):行く、行く! でもいったいどこで乗せてくれるんですか?
た:パラダイス山元さんって聞いたことない? 彼が持ってるんだよ。
ワ:「マン盆栽」の人ですよね、たしか。なぜか私の机に「光る!ザ・マン盆栽」があるんですよね。
た:それも何かの縁だね。でもそれだけじゃない。山元さんはすごく多才な方で、かつては富士重工に勤めるカーデザイナーだったんだ。で、そのサラリーマン時代からプロのミュージシャンとしても活躍していて、「東京パノラママンボボーイズ」や「東京ラテンムードデラックス」といったバンドを率いてたんだよ。
ワ:へえ。
た:それも余技なんてレベルじゃないからね。ラテン・パーカッショニストとしての腕は一流だよ。
ワ:そういえば腕にヒラヒラのついた衣装を着て、なんか叩いてる姿を昔、テレビで見たような……。
た:「ラテン専科」っていうレギュラー番組も持ってたからね。そのほかの肩書きは入浴剤ソムリエ、会員制餃子店「蔓餃苑」のオーナーシェフ、そして……。
ワ:えっ、餃子ですって! どこにお店があるんですか!?
た:いや、いま言ったように完全会員制で、めったに開けないから。
ワ:なんだ、残念。
た:……とりあえず餃子はおいといて、もうひとつ山元さんの外せない肩書きは、日本で唯一のグリーンランド国際サンタクロース協会公認サンタクロース。
ワ:あ〜、サンタ姿もテレビで見たことがありますね。
た:海外で開かれたサンタクロース会議の様子とか、俺も見たな。でもあれはけっしてお遊びじゃなくて、毎年クリスマスの時期には、恵まれない子供たちの施設や小児病院なんかを訪ねたりしてるんだ。公認サンタクロースとして、ちゃんと役目を果たしてるんだよ。
ワ:そうなんだ。山元さんのことはなんとなくわかったけど、なんでウニモグを持ってるの?
た:そりゃ好きだからでしょう。
ワ:いたってシンプルだわ。でも、あんな特殊なクルマを何に使ってんだろう?
た:本人に聞いたところでは、ごく普通の足として乗ってるそうだよ。それも都内で。
ワ:……。
た:もちろんそれだけじゃなくて、サンタクロース活動にも使ってるそうだけどね。何年か前に新潟で中越沖地震があったときには、仮設住宅で暮す子供たちに渡すプレゼントをウニモグに積んでいったりとか。
ワ:じゃあウニモグがトナカイなんだ。いい話だ〜。
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「ウニモグ」って何?
た:ところで、なんでウニモグに興味があるの?
ワ:数年前に本で見て存在を知って、そのカタチと能力に驚きました。「ウニモグ」という名前も変わってるから記憶に残ってたんですが、二玄社から出版された「世界のトラック2006」を『webCG』で紹介したときに“再会”して、いつか実車を見てみたいと思ってたんです。
た:ふ〜ん。たしかに「ウニモグ」って名前は変わってるし、印象的だな。ワ:車名というより珍しい動物の名前みたいで、名は体を表わすというか、普通のクルマからかけ離れた姿カタチに似合ってますよね。
た:うん。で、「ウニモグ」って車名の意味は知ってる?
ワ:え〜と、何かの略じゃなかったでしたっけ。
た:そう。「Universal Motor Gerät」を略して「UNIMOG」。日本語に訳すと「多目的移動動力源」で、本来は「移動可能で多目的な動力装置」として開発されたものなんだ。
ワ:そもそもウニモグが誕生したのって、いつごろなんですか?
た:第二次大戦後間もなく開発が始まり、1949年にボーリンガー兄弟社という工作機械メーカーで生産が始められた。当初から2WD/4WD/4輪デフロックの切り替え機能とPTO(パワーテイクオフ=動力取り出し装置)を備えており、優れた踏破性と各種アタッチメントの装着によってさまざまな作業車に変身する多用途性を誇っていたんだ。
ワ:えっ? ということは、最初はメルセデスじゃなかったんですか。
た:うん。ダイムラー・ベンツが製造権を取得したのは1951年。もっとも、エンジンは当初からベンツのディーゼルを搭載してたんだけど。
ワ:なるほど。いずれにせよ60年近い歴史があるんですね。そういえば、いかにも古そうな丸っこいカタチのを写真で見たことがあるな。
た:大まかに言って、現行モデルは2000年に登場した第4世代。今回乗せてもらうパラダイス山元さんの愛車は、スクエアなデザインが特徴の第3世代。もう少し細かくいうと1997年式の「U1450」というモデル。
ワ:私が最初に本で見たのが、まさにこの角張ったやつですよ。道路公団もこのカタチのを使ってませんか?
た:ああ、道路清掃や草刈りに活躍してる。そうした作業用のアタッチメントは、3000種以上もラインナップされているそうだ。
ワ:そんなに!
た:ちなみにパラダイス山元さんのは、かつてはさる鉄道会社で軌陸車として使われていたそうだよ。
ワ:なんですか、キリクシャって?
た:鉄道の保守点検用に、線路の上を走れるようにした仕様。
ワ:レールの上まで走っちゃうとは、ウニモグってやっぱりすごいんだ。
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アトラクションカー
た:さて、同乗体験させてもらったわけだけど、どうだった?
ワ:見た目の第一印象は、想像してたのとだいぶ違いましたね。
た:というと?
ワ:山元さんのは後ろが普通のトラックみたいでしたよね。てっきり私は荷台もなにもない、トラクターヘッドのようなものかと思ってたので。
た:なるほど。じゃあ、山元さんの第一印象は?
ワ:すごく派手な人かと思ってたんですが、やさしくて、(衣装の)ヒラヒラを除けば至って常識的な方でした(笑)。でも話はとってもおもしろかったし、カメラを向けたときの表情の作り方なんかは、さすがプロ!
た:そりゃあエンターテイナーだからね。で、ウニモグは?
ワ:まず、乗り降りがちょっと大変でした。最初の一歩が高いので。
た:キャビンフロアまでの高さは約1mで、ステップは2段あるんだけど、地上高を稼ぐために最初の1段の高さが50cmぐらいあるから。女性はスカートじゃちょっと乗れないね。
ワ:そのキャビンに乗り込むときから、今までに乗ったクルマとはまったく違う感覚でした。乗ったことはないけど、ブルドーザーとかの建設機械がこんな感じなのかなあとも思ったし、ジェットコースターなんかの遊園地の乗り物に近い気もしたし。
た:へえ。それで?
ワ:目線の高さは大型トラックにも負けてなくて、キャビンからの見晴らしは最高。通り慣れた首都高4号線からの景色が、いつもとはまったく違って見えました。下を走る一般道を歩く人まで見えるんだもの。
た:乗り心地はどうだった?
ワ:意外と悪くなかった、というかぜんぜん普通でした。もっとやかましいのかと思ったけど、そんなことないし。あと、エアコンがすごくよく効くのにはびっくり。山元さんによれば、砂漠でも大丈夫な仕様なんだって。
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た:ふ〜ん。そうそう、首都高といえば渋滞して超低速走行しているときに、外から見るとギクシャクと妙な動きをしてたけど?
ワ:ああ、あれね。トランスミッションは8段なんだけど、普段の発進は6速でOKだそうなんですよ。それをあえて1速から発進してみせてくれたんですが、なんだかロボットみたいな動きで、おもしろかったな。
た:そうだったのか。さて、今回は時間がなくて自分では運転できなかったけど、機会があれば運転してみたい?
ワ:もちろん! あと山元さんが作る餃子も食べたい! 今度「蔓餃苑」を開けるときは声をかけてくれるそうだから、すごく楽しみ!!
た:なんだ、結局ウニモグより餃子かよ……。
ちなみに、ウニモグ体験試乗のより詳しいリポートが、現在発売中の『NAVI』2008年6月号の「エンスー新聞」に掲載されています。ぜひご覧ください!
(文=webCG渡辺忍、田沼哲/写真=岡村昌宏<CROSSOVER>)

渡邉 忍
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