新型「アルファ・ロメオ・ジュリア」が上陸
その初代モデルはこんなクルマだった!
2017.09.22
デイリーコラム
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2017年10月14日に国内販売がスタートする、アルファ・ロメオのスポーツセダン「ジュリア」。その車名を持つモデルは、半世紀以上前にも存在した。では、往年のジュリアとは一体どんなクルマだったのだろうか? ここで歴史をひも解いてみよう。
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ご先祖さまは武骨なセダン
戦前のアルファ・ロメオは、今日のフェラーリのような高級スポーツカーとレーシングカーのメイクだったが、戦後の1950年に発表した「1900」によって量産メーカーへと転換した。その後1954年に誕生した初の小型車である「ジュリエッタ」によって、さらなる生産規模の拡大に成功。今日へと続く礎が築かれた。ちなみにジュリエッタという車名は、『ロメオとジュリエット』にちなんで付けられたものだった。
イタリア語で“ジュリエッタの姉”を意味する「ジュリア」シリーズは、1962年に登場した。ただし完全な新型はシリーズの主軸となるベルリーナ(セダン)のみで、「スプリント」(クーペ)と「スパイダー」のボディーはジュリエッタのものを流用していた。
ボクシーなベルリーナのボディーは一見したところ武骨な印象で、“醜いジュリア”などと呼ばれた。しかし、実際には1961年に登場した「アルファ・ロメオSZ2」に始まる、スポーツカーデザインの最新トレンドだったコーダトロンカを採用するなど、空力に配慮した造形だったのである。
「ジュリアTI」と呼ばれる最初のベルリーナは、ジュリエッタ用の1.3リッター直4を1.6リッターに拡大した伝統のDOHCエンジンを搭載。トランスミッションは5段MTだが、当初はコラムシフトのみで、ブレーキは4輪ドラムだった。1950年代にはアメリカ車の影響からイタリアでもコラムシフトが流行したが、その名残といえるだろう。その後1964年からはフロアシフトも選択可能となった。
ちなみに翌1963年には、ジウジアーロの傑作のひとつに数えられる2ドアクーペボディーをまとった「ジュリア スプリントGT」を追加設定。今なお人気の高い、通称ジュリア クーペの歴史もここに始まるのだが、今回はベルリーナに絞って話を進めたい。
モータースポーツでも活躍
1963年には最初のバリエーションとして、レース用ホモロゲーションモデルの「TIスーパー」が加わる。TIより100kgも軽量化されたボディーに、チューンを高めたエンジンを搭載。5段MTはフロアシフトに改められ、ブレーキは4輪ディスクとなった。
翌1964年には、生産終了した「ジュリエッタ ベルリーナ」に代わる、1.3リッターエンジンを積んだ廉価版の「ジュリア1300」を追加。そして1965年には、TIとTIスーパーの中間にあたる高性能版の「ジュリアスーパー」が加わった。ちょうど「MINIクーパー」のように、ジュリアのベルリーナすなわちジュリアスーパーと考えている向きもあろうが、本来はシリーズ中の一グレードである。
その後もジュリア ベルリーナは、車種追加と廃止、改良や変更を受けながら、市場を受け継ぐ2代目ジュリエッタが登場する1977年まで作られた。
スポーティーなサルーンとして人気を博し、ツーリングカーレースでも大活躍したジュリア ベルリーナ。一方で、イタリアではパトカーにも採用されるなど(映画『ミニミニ大作戦』のオリジナル版でその姿を見ることができる)身近な存在でもあり、誕生から15年の長きにわたってアルファの屋台骨を支えたのだった。
戦後アルファ最大の成功作ともいわれるジュリア シリーズの中核だったジュリア ベルリーナ。その名を受け継いだ新型ジュリアは、近年やや沈滞気味のアルファ・ブランドを、再興へと導く原動力となれるだろうか。
(文=沼田 亨/写真=アルファ・ロメオ、CG Library/編集=関 顕也)
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沼田 亨
1958年、東京生まれ。大学卒業後勤め人になるも10年ほどで辞め、食いっぱぐれていたときに知人の紹介で自動車専門誌に寄稿するようになり、以後ライターを名乗って業界の片隅に寄生。ただし新車関係の仕事はほとんどなく、もっぱら旧車イベントのリポートなどを担当。
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