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2/23豊田喜一郎(1894-1952)
今日のトヨタ自動車の基を築いた経営者でありエンジニア。戦前、戦後を通して国産自動車の実現に傾注した。 -
3/23英プラット社との特許権譲渡契約調印の様子。欧州やアメリカへの渡航が豊田喜一郎の知見を広げた。
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4/23フォード・リバールージュ工場のラインを流れる「モデルA」(1928年)。アメリカの自動車メーカーは、流れ作業による大量生産をすでに実現していた。
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5/23関東大震災からの復興を支えた“円太郎バス”。東京市が輸入した「T型フォード」のトラック用シャシーに11人乗りのバスボディーを架装したものだった。
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6/23当時の日本の自動車産業を俯瞰(ふかん)すると、1925年に白楊社が「オートモ号」を製作。1930年にはダット自動車製造が小型乗用車を試作し、翌1931年に川真田和汪が「ローランド号」(写真)を、東洋コルク工業(現マツダ)が三輪トラックを製作している。日本各地で、日本人の手によるクルマづくりの機運が高まりを見せていた。
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7/23自動車事業への参入に際し、豊田喜一郎はまず試作工場を建てて「A1型」や「G1型」の試作に着手。次いで刈谷に自動車組立工場を建設し、自動車製造事業法による許可会社の指定を受けた後、かねて考えていた本格的な自動車量産工場、すなわち挙母工場の建設計画に着手した。写真は1938年の、完成当時の挙母工場。
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8/23クライスラーが1934年に市場投入した「エアフロー」。空気抵抗の低減を意図したボディー形状が特徴で、クライスラーとデソートの両ブランドからデビューした。
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9/23シボレーの「インターナショナル」シリーズに搭載された直列6気筒OHVエンジン(1929年)。エンジンの部品製造や組み立てには高度な技術が要求され、開発メンバーは試行錯誤を繰り返した。
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10/23「トヨダAA型」や「G1型トラック」などに搭載された「A型エンジン」。シボレーのそれを範とした3.4リッター直列6気筒OHVで、65馬力の最高出力を発生した。
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11/23「トヨダA1型試作乗用車」完成式の様子。豊田喜一郎は自動車事業進出の決定からわずか1年半で試作車を完成させた。
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12/23東京瓦斯電気工業が1917年に発表した、日本初の量産トラック「TEG-A型」。1930年代中盤に入ると、政府はこうした実績のあるメーカーに認可を絞る施策をとった。国内メーカーの育成に加え、フォードやGMを日本市場から締め出す意図もあったという。
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13/23豊田自動織機製作所にとって初の量産車となった「トヨダG1型トラック」。379台が生産された。(写真:トヨタ博物館)
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14/23月間生産台数が100台を超えた1936年9月、豊田自動織機製作所は14~16日の3日間にわたり東京・丸の内の東京府商工奨励館で「国産トヨダ大衆車完成記念展覧会」を開催。15台の車両を展示した。
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15/23輸出のため、船に積み込まれる「G1型トラック」のシャシー。問題山積の中で船出した豊田自動織機製作所の自動車事業だったが、1936年には刈谷の自動車組立工場の生産も軌道に乗り、日本の自動車産業の一翼を担う存在となっていった。
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16/23豊田自動織機製作所の自動車部は、1937年にトヨタ自動車工業として独立。1938年には挙母工場も稼働し、生産体制がより強化された。写真は挙母工場で組み立てられる「AA型乗用車」。
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17/23神谷正太郎は、1935年に日本GMから引き抜かれて豊田自動織機製作所に入社。戦前の販売網構築と、戦後の販売網再生の両方で腕をふるい、1950年の工販分離に際しては、トヨタ自動車販売の社長に就任している。
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18/231947年に発売された「トヨペットSA型」。先進的なつくりのボディーに1リッターの4気筒エンジンを搭載した意欲的なモデルだったが、オーナーカーを世に問うにはまだ早く、商業的にはいまひとつの結果となった。(写真は1951年型)
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19/23「トヨペットSA型」の実力を訴求すべく、トヨタは1948年に急行列車との競走というイベントを実施。見事に勝利してみせた。
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20/23トヨタは1947年に累計生産10万台を達成。順調に復興を遂げつつあると思われたが、1949年のドッジ不況により窮地に立たされた。
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21/23トヨタ自動車販売の設立当時の本社屋。銀行からの要求を受け、トヨタは販売部門を分社化。この体制は1982年まで続いた。
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22/231950年には、石田退三がトヨタ自動車工業の社長に就くのと時を同じくして朝鮮戦争がぼっ発。米軍からの大量のトラック発注がトヨタを復活させた。
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23/231955年に誕生した初代「トヨペット・クラウン」。戦後、他の日本メーカーが欧米メーカーとの提携によって技術力の向上を図る中、トヨタは自力での国産乗用車の開発にこだわり続けた。その取り組みは、クラウンによって大成することとなる。

鈴木 真人
名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。
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