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2/151920年代の愛知県・挙母町の様子。挙母町は1951年に挙母市となり、1958年に豊田市に改称される。今日におけるトヨタの城下町でさえ、戦前は街を行くクルマのほとんどが輸入車か、ノックダウン生産車だった。(写真:豊田市)
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3/15安価で丈夫なフォードやGMのクルマは、自動車産業が発達する前の日本市場を席巻した。写真は大阪の幼稚園児を送迎するシボレーのバス。
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4/15トヨタ博物館に収蔵される、1951年製「トヨペットSA型」。他の日本メーカーとは異なり、トヨタはノックダウン生産からではなく、独自に自動車開発を学ぶ道を選んだ。
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5/15日本における戦後のノックダウン生産の先駆けとなったのは、東日本重工業(後の三菱重工)の「ヘンリーJ」である。米カイザー・フレイザーとの提携によって1950年に生産が開始されたが、販売は芳しくなく、1954年に販売終了となった。
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6/15日野が「ルノー4CV」をノックダウン生産して販売した「日野ルノー」。同時期の純国産車と比べるとはるかに高性能で、主にタクシーとして活躍した。
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7/15日産がオースチンと技術提携してノックダウン生産した「A40サマーセット」。第1号車の完成は1953年4月4日のことで、当初からタイヤやバッテリー、ドアの平ガラスには国産品が使われていた。
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8/151955年から日産が生産した「A50ケンブリッジ」。このモデルから、全コンポーネンツが日本製となった。
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9/15いすゞがノックダウン生産した「ヒルマン」。ルーツグループの中核ブランドであるヒルマンの、さらに中核モデルである「ミンクス」のいすゞ版で、1962年に「ベレル」が登場してからも生産が続けられた。
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10/15独自モデルの開発を進めていたトヨタが、1955年に発表した初代「トヨペット・クラウン」。他メーカーのノックダウン生産車に比肩する性能を備えていた。
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11/15日野が自社開発した「コンテッサ900」。「ルノー4CV」と同じく、リアにエンジンを搭載したRR車だった。
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12/15日野自動車の文化施設である日野オートプラザが収蔵する「コンテッサ1300クーペ」。
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13/15日産が1960年に発表した独自開発モデル「セドリック」。日本初となるモノコックボディーに、ライバルより高出力な71馬力のエンジンを搭載していた。
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14/15いすゞが独自開発した中型セダン「ベレル」。ディーゼルエンジンを設定するなど、独創的な試みの見られるモデルだったが、成功には至らなかった。
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15/151963年に登場した「いすゞ・ベレット」。先進的な技術が取り入れられた、スポーティーなコンパクトセダン/クーペだった。写真はスポーツグレードの「1600GT」。

鈴木 真人
名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。
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